総合部会

6月の総会・例会に関して

総会・月例会に関して6月開催を目指していたが現状にかんがみ6月開催は見送り、当面延期とすることになりました。

開催時期が決まり次第、早急にお知らせします

5月以降の総会・例会に関して

総会・月例会に関して5月開催を目指していたが現状にかんがみ5月開催は見送り、当面延期とすることになりました。

開催時期が決まり次第、早急にお知らせします。

4月総会・例会  総会は5月以降に延期となり、4月例会は中止となりました。

新型コロナウィルス(CIVID-19)の状況を鑑みての決定となりました。ご了承ください。

5月の開催日については決定次第お知らせします。

月例会(第290回総合部会例会)   3月例会は中止となりました。

日時:3月 7日(土) 15時より
会場:東洋大学白山校舎 6202教室(6号館2階)

発表者:
司会:
演題:

 4月以降の日程・会場について調整中

◆1月例会(第289回総合部会例会) 

日時:1月 11日(土) 15時より
会場:東洋大学白山校舎 6207教室(6号館2階)

発表者:半田 栄一氏 (東京医療学院大学非常勤講師、中央大学客員研究員)
司会:小館 貴幸氏(立正大学)
演題:「医療における『全人性』と『霊性』」

【要旨】
 現代の医学・医療の発展はめざましいものがあり、生命倫理や医療倫理も、この現代医療を中心に議論されてきた。特に近年の先端的医療の発展(延命の医療技術、臓器移植、再生医療、生殖補助医療、遺伝子に関する医療技術など)に関しての議論に集中してきた。高齢者に対する医療や延命医療、尊厳死において議論される倫理上の問題も、人工呼吸器や人工的栄養補給(経管栄養やIVH)等の現代の救命医療の飛躍的進歩によって生じた。
 こうした状況に置いて、今「人間」をどのようにとらえるのか、「生命」とは何であるか、という根本的な次元から、医学や医療のありかたも捉えなおす必要に迫られている。ここでは「人間と自然」の関わりにおいて、「風土」という観点から文化や文明の形成も捉え、固有の文化における生命や自然に対する態度において医療を考えることも求められよう。
 「自然環境」に関しては、近代以降において西欧的自然観において、「エコロジー」という思想や自然保護運動が現れ出たのであるが、今医療においては、西欧発祥の現代医学の中から、客観的に捉え対象化された「心・身」という捉え方から、「自・他」を超えた「生命」という発想が志向されつつある。現代医療が抱える諸矛盾が問題化する中、WHOが健康を定義に関するさらなる検討において「スピリチュアリティ」を含め、「生命」のダイナミズムについても触れていることは大きな意味を持っている。「リスボン宣言」における「宗教的支援に対する権利」とも関連する。
 「心身」の一体性に基づく「心身医学」や「霊性」を含む人間観と医療、人間と自然の関わりにおける健康が様々な形で問われている。機械論的、唯物論的人間観を超えた「全人的医療」が唱えられて久しいが、今「補完代替医療」から「ホリスティック医学」や「統合医療」が志向されつつある。
 ここでは、医学・医療における「霊性」や「宗教性」のもつ意味について述べ、同時に西洋医学とは異なるパラダイムに基づく、伝統医学(東洋医学、非西洋医学)や民間医療、心理療法が現代の医療において持っている意味や役割について考えてみたい。
 
【最近の業績】
論文:
・半田栄一「禅の自然観と生命・環境―道元に関して―」、『地球システム・倫理学会会報』第12号(地球システム・倫理学会)、2017年。
・半田栄一「現代の医療と宗教―ターミナルケアを中心として―」、『比較思想研究』第35号〔別冊〕(比較思想学会)、2009年。
・半田栄一「宗教と科学の進化・統合―東洋の宗教とユング心理学の持つ意味」、『比較思想研究』第30号(比較思想学会)、2004年。
 
【アクセス】
東京都文京区白山5-28-20
http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html
 

【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える建物が5号館(円了記念館)。その横の地下へ降りるエレベータが6号館への入り口です。エレベータを降りたらそのまま通路をまっすぐお進みください。左手の警備員室を過ぎた5段ほどの階段を上がると6号館に入ったことになります。】

詳しくは東洋大学HP交通アクセスの地図をご覧ください。http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

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A3出口から「正門・南門」徒歩5分
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都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

新年度から会場費の徴収は廃止されました。

次回以降の予定:
2月例会予定しておりません
3月例会調整中

◆12月例会(第288回総合部会例会) 

日時:12月 07日(土) 15時より
会場:東洋大学白山校舎 6207教室(6号館2階)

発表者:根本 輝氏 (法政大学大学院 博士後期課程2年)
司会:江黒 忠彦氏(元帝京平成大学教授)
演題:「ル・グランの準市場理論と日本の介護保険制度の諸問題」

【要旨】
 本発表は,準市場理論を体系的に示したジュリアン・ル・グランの理論形成における背
景と成立,ならびにその展開を検討するものである.そこから,準市場理論に照らした国
内における介護保険制度の諸問題を示すことを目的としている.
 先進諸国では少子高齢化,医療技術などの急速な発展を背景として,肥大化する公共サ
ービスの費用抑制が共通の課題となっている.こうした社会保障費の増大に対し,各国は
,準市場の手法を公共サービスで採用している.準市場(Quasi-Markets)とは「公共サ
ービスにおいて国家による資金提供を維持しながらも,民間部門を含むサービス提供者間
に契約をめぐって競争させる枠組み」を意味している.公的部門に市場原理を導入する目
的は,公的費用の肥大化を防ぐことであり,さらに,利用者の選択権を確保することによ
ってサービスの質と効率性の向上が目指されている.
 この準市場の考え方を理論的に示したのがル・グランの研究である.ル・グランによれ
ば,準市場の成功条件とは,市場構造の転換,情報の非対称性の緩和・防止,取引費用と
不確実性への対応,動機づけのあり方,クリームスキミングの防止の5つが必要であり,
これらの条件を整備することによって,4つの評価基準となる効率性,応答性,選択性,
公平性の向上が図られるとした.
 しかしながら,ル・グランの理論は準市場化が果たされた現在の公共サービス領域にお
いても,これらの諸条件が適応可能であろうか.そこで,本研究はル・グランの理論的な
背景から成立までを整理し,準市場理論を検討した.そこから,日本の介護保険制度にお
ける現代的な諸問題を先行研究から概観している.
 以上のような検討から,準市場理論から観た現在の介護保険制度は,主に応答性と選択
性に諸問題を抱えていることが示唆された.最後に,国内における応答性の確保について
,外国人技能実習生の受け入れの現状を報告する.尚,本発表は博士論文の中間的な発表
である.
【最近の業績】
論文:「高齢者の24時間ケアにおける随時対応の意義について―緊急ニーズから個別の生
活リズムの対応へ―」『社会福祉学』(2017)Vol58p41-53.
事例報告:「ワークライフバランスの現状と今後の展望 : 介護職員(私)の事例を通して」
『介護福祉』(2014)Vol94p83-91
 
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【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える建物が5号館(円了記念館)。その横の地下へ降りるエレベータが6号館への入り口です。エレベータを降りたらそのまま通路をまっすぐお進みください。左手の警備員室を過ぎた5段ほどの階段を上がると6号館に入ったことになります。】

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次回以降の予定:
2020年1月11日(土)15時~ 東洋大学白山校舎 6207教室(6号館2階)

◆10月例会(第287回総合部会例会) 

台風19号接近に伴い、日程が変更されました

日時:10月 19日(土) 15時より
会場:東洋大学白山校舎 1203教室(1号館3階)

発表者:小阪 康治氏 (元 郡山女子大学教授)
司会:尾崎 恭一氏(東京薬科大学)
演題:「東日本大震災と死生学」

【要旨】
 東日本大震災は、科学技術だけでなく、あらゆる学問領域に深刻な問題を提起し続け
ている。哲学、倫理学、宗教学という思想系の分野も例外ではない。私は事故発生3月
11日直後の、4月1日に福島県郡山市に着任して、7年間勤務し、現在も月1~2回
福島県に通っている。この状況で、哲学、倫理学を学ぶ者として、この大災害について
考えざるを得ない立場に置かれている、と感じている。
 すでに多くの哲学、倫理学、宗教学研究者も、この件について研究を発表しておられ
る。しかし問題の大きさからして、依然として「群盲(これ差別用語なんですかね。調
べた範囲ではそういう指摘はありませんでしたが。)象を撫ず」の感を免れない。それ
でも、ひとつひとつの問題を、福島県に住んだという立場から、これからも検討してい
く心算である。
 大震災時に「位牌だけ」持って逃げた、という話は多くの人を戸惑わせた。この種類
の宗教的な問題については、無論、仏教学や宗教学からの研究も可能である。だが、
現在の日本人の宗教意識の希薄さからして、宗教色なしの研究も有用ではないか。
津波や原発事故という限界状況に直面した人たちの行動の研究は、生命倫理学、
死生学におけるケアとも通底する所がある。この視点から1時間ほどの発表を行う。
残りの3分の1の時間を、低レベル放射線の中に住んでいる人の立場から、
問題を提起してみたい。
 
【最近の業績】
『倫理問題に回答する』単著 ナカニシヤ出版 
『応用倫理学の考え方』単著 ナカニシヤ出版 
『環境自治体ハンドブック』編著 NPO法人環境管理システム研究会 西日本新聞社
 
【アクセス】
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【正門からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上ったところにある円了像の左手の建物が1号館です。建物に沿って50メートルほど歩くとエレベーターホールのある入り口があります。

8号館からお越しの場合、正面扉を入ってすぐ左手奥にエレベーターがあります。4階まで上がり、エレベーターを背にして左手にUターンして連絡通路を10mほど歩くと1号館の3階に入ったことになります(白山校舎の敷地はなだらかな丘になっているため)。

南門から入った場合、正面の建物の下を通って右手に見える建物が1号館です。50メートルほど建物に沿って歩くと、エレベーターホールのある入り口があります。

西門正面の建物は6号館です。そのまま正面扉を入って連絡通路をまっすぐ進み、エスカレーターで上がると地上に出ます。正面に見える建物が1号館です。右斜め前の方向にエレベーターホールのある入り口があります。】

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新年度から会場費の徴収は廃止されました。

次回以降の予定:
11月 開催予定はありません。
12月7日(土)15時~    東洋大学白山校舎 6207教室(6号館2階)
2020年1月11日(土)15時~ 東洋大学白山校舎 6207教室(6号館2階)

日程・会場は決まり次第掲載します

◆9月例会(第286回総合部会例会) 

日時:9月14日(土) 15:00~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 1311教室(1号館3階)

発表者:海野 まゆこ氏(放送大学学部生 看護師)
司会:島田 道子氏(鶴見大学)
演題:「共感の成立-自助グループにおける「共感」成立の特徴について」

【要旨】
 福祉型社会となった日本では、高齢者の増加や災害被害者への心のケアなど、ケアの場が日常生活に広がっています。2000年に「児童虐待の防止等に関する法律」、2001年に「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」、2004年には「犯罪被害者等基本法」が制定されたことで、心と体を傷つけられケアが必要な人たちの存在が、社会的にも明らかになりました。厚生労働省は被害者支援の方法を検討し、周囲の人々による支援や被害者同士が語り合う「自助グループ」のような、当事者団体を積極的に取り入れたケアの方針を提示しました。政府が支援方針を明示したことによって、ケアが必要な人たちが急増し、人々の「ケア」への関心は高まってきました。今では、相手に心を寄せる介護的ケアや共感的ケアは、誰にとっても身近なことと言えるでしょう。けれどもその一方で、「自助グループ」については聞いたことがある程度という人も多いのではないでしょうか。
 本発表では、私が関わってきた「ハラスメント被害者の自助グループ」でおこなわれてきた語り合いで、「共感が成立するプロセス」について分析した結果を報告します。「ハラスメント」については、「関わりたくないことだが、どのように判断したらよいのか分からない」と思っている人が多いのではないでしょうか。今回は、ハラスメントでも特に分かりにくい「精神的なハラスメント」を中心に、先行研究と自助グループでの語り合いを分析しながら、共感問題を考えていきます。精神的なハラスメントについては、「ハラスメント」や「共感」などのように抽象的な表現しかできなかったことが、問題の理解を困難にする要因ともなっていました。自助グループの語り合いに「オープンダイアローグ」の理論を導入することで、参加者たち自身にも分かりにくかった精神的なハラスメントが、自分たちの体験として理解、認識でき、共感しあえるプロセスに至ることも明らかになりました。こうした点の事実と意義について考察することを通じて、精神的なハラスメントが、どのように起こり被害を与えてしまうのかを明らかにし、その予防対策についても考えたいと思います。
 
【最近の業績】
・口頭発表
2015年 日本保健医療社会学会大会   「現代社会がハラスメントに及ぼす影響」
2017年 関東医学哲学・倫理学会 総合部会例会 
     「多死時代を迎える病院の役割 ― 一般病床における看護を中心として」
2017年 日本保健医療社会学会大会 
    「看護師業務からみる一般病床に起きる問題 - 看取り業務の実体を考察する」
2017年 日本医学哲学・倫理学会大会 
     看とりケアにより起こる公認されない悲嘆感情―看護の職場環境の一考察」
・論文
「多死時代を迎える病院の役割 ― 一般病床における看護を中心として」
『医学哲学と倫理 第13号』関東医学哲学・倫理学会 1-6ページ 2018年9月。
 
【アクセス】
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【正門からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上って円了像の左手に見える建物が1号館です。建物に沿って50メートルほど歩くとエレベーターホールのある入り口があります。

8号館からお越しの場合、正面扉を入ってすぐ左手奥にエレベーターがあります。4階まで上がり、エレベーターを背にして左手にUターンして連絡通路を10mほど歩くと1号館の3階に入ったことになります(白山校舎の敷地はなだらかな丘になっているため)。

南門から入った場合、正面の建物の下を通って右手に見える建物が1号館です。50メートルほど建物に沿って歩くと、エレベーターホールのある入り口があります。

西門正面の建物は6号館です。そのまま正面扉を入って連絡通路をまっすぐ進み、エスカレーターで上がると地上に出ます。正面に見える建物が1号館です。右斜め前の方向にエレベーターホールのある入り口があります。】

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次回:
10月以降の日程・会場は決まり次第掲載します。

 

◆7月例会(第285回総合部会例会) 

日時:7月6日(土)15:00~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 6316教室(6号館3階)

発表者:中澤 武氏(明海大学)
司会:伊野 連氏(早稲田大学)
演題:「人格の自律を尊重するとは、どういう意味か?」

【要旨】
 自律を尊重するとは、そもそも何をどうすることなのだろう。たとえばインフォームド・コンセントの手続きを取りさえすれば、それで患者や被験者の自律を尊重したことになるのだろうか。手続きを単なる形式に終わらせることなく、そこに実質を確保するためには、手続き本来の人格尊重という目的に注目して、再度自律の意味を問う必要がある。本発表は、人間を理性のある感性的存在と見なす哲学的人間観に立つ。人間は感性的存在としては傷つきやすく依存的である。だが同時に、理性的存在者としての人間には常にどのような人格となるかを自分で決定する自己規定の可能性が開かれている。こうした人間観に立脚するとき、自律とはまず「~からの自律」であり、その意味で関係概念である。次に自律は選択的であり、人格は一面では自律的でも他の面では自律的でないことがある。また、自律は度を有するのであって、人格は関係性を条件としてそれぞれの程度で自律的なのである。
 以上のように、人格の自律は、人格が他の人格に対して開かれ他の人格と結びつく関係性の構造に基づく概念である。このような見方を支えるものとしては、たとえばEUの「バルセロナ宣言」に代表される新たな倫理原則の枠組み構築やアクセル・ホネットの相互承認論などが考えられる。自律概念をこのような理論的条件のもとで考えることには積極的意義がある。なぜなら、そこでは自律が人格相互の承認関係の中で育まれ、具体的な倫理的関係性として現に成立する条件が示されるからである。
 自律を尊重するとは、人格の自律を育むことである。このとき尊重の意味は教育的である。ただし、教育といっても無知な者に外から知識を授けることではない。むしろ、それは教養形成の一環であり、人格を解放し自由にすることなのである。
 
【最近の業績】
-共著に『尊厳概念のダイナミズム』(加藤泰史 編、法政大学出版局2017年)など.
‐ 論文に「概念史研究:その意義と限界」(日本カント協会編『日本カント研究 カントと形而上学』理想社,第13巻2012年)など.
‐ 共訳書にマンフレッド・キューン著『カント伝』(春風社2017年)など.
‐ 監訳書にディーター・ビルンバッハー著『生命倫理学:自然と利害関心の間』(法政大学出版局2018年)など.

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西門から入った建物が6号館です。

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次回:
8月の例会はありません。9月以降の日程・会場は決まり次第掲載します。

 

◆6月例会(第284回総合部会例会) 

日時:6月1日(土)15:00~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 6316教室(6号館3階)
(前回と会場が異なります)

発表者:米田 祐介氏(東洋大学)
司会:小館 貴幸氏(立正大学)
演題:フクシマとサガミハラが問いかけるもの

【要旨】
 本報告では、フクシマ(2011年)とサガミハラ(2016年)の〈はざま〉で開始された「新型出生前診断」(2013年)をめぐる生‐権力/構造的暴力の磁場に光をあてる。近年高らかに掲げられている「共生」の理念とは裏腹に、二つの事件の負荷がはからずも炙り出したのは私たちの社会空間にある「内なる優生思想」であり、「新型」はこれを助長するものである。
 フクシマでは、放射能によって障害児が産まれることを危惧し人しれず中絶を選んだ、
いや選ばされた女/母たちがいた。サガミハラでもまた、障害者は「生きるに値しない」
というUの主張に賛同・同調する声があったのも周知の事実であり、この二つの事件の〈
重なり〉として「内なる優生思想」を指定しうる。いつの時代も力=権力(power)の働
きかけは重層・複合的だ。近代資本制システムが要請する効率と光の速度に私たちの自然
的身体は取り込まれ、いまや生の〈はじまり〉が、すなわち偶然(=自然)の舞台であっ
たはずの〈出産〉が、医学的分類による「選択」(=必然)の場となりつつある。もはや
、力(power)に抗して「選ばないことを選ぶ」ことは一層の困難を強いられ、「障害」
という一般的名辞の内圧/暴力によっていたるところに地図にない「線」が引かれること
になる時代を迎えるだろう。〈いのち〉の係留点としての女性身体は深く、深く、傷つけ
られようとしている。
 それでは如何にして、線引きの暴力に対し抗いは可能だろうか。そもそも、“誰”が線
を引いているのか。二つの事件の〈重なり〉が示すのは力=権力(power)と共犯関係にある〈わたし〉である。では、なぜ〈わたし〉は線を引かなければならないのか。もっといえば、線引きの“構え”による暴力(=広義の優生思想)を発動しなければ、なぜ〈わた
し〉は〈わたし〉を維持できないのであろうか。そこには、「障害」はもとより、非正規
的な生や労働、男女のジェンダー的な問題等、ひいては“生き難さ”(=自尊感情)をめ
ぐる問題が重層的に深く絡まりあっているはずである。本報告は、旧来人間存在の基礎単
位とされてきた――あるいはケアの単位――近代的な「個人individual」という単位の前提
に懐疑をむけることを通じてシステム(=権力)に取り込まれつつもそれを“内破”する
〈わたし〉の“構え”の再構成を模索せんとするものである。

【最近の業績】
・「〈ここ〉からはじまる――フクシマとサガミハラが『身体』に投げかけるもの」総合
人間学会編『総合人間学研究』VOL.12(2018年、所収)
・「〈核災〉と〈いのち〉の選別」金井淑子・竹内聖一編『ケアの始まる場所――哲学・
倫理学・社会学・教育学からの11章』(ナカニシヤ出版、2015年、所収)
・「フロムと歴史知――『愛するということ』におけるケア概念の構成を中心に」杉山精
一編『歴史知と近代の光景』(社会評論社、2014年、所収)

【アクセス】

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西門から入った建物が6号館です。

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新年度から会場費の徴収は廃止されました。

次回:
7月6日(土)午後3時より 東洋大学 白山校舎 6316教室(6号館3階)

◆5月例会(第283回総合部会例会) 

日時:5月11日(土)15:30~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 6212教室(6号館2階)
(通例より30分遅れとなります)

発表者:大林雅之氏(東洋英和女学院大学)
司会:黒須三惠氏(東京医科大学)
演題:日本における〈バイオエシックスの歴史〉への視点と課題

【要旨】
 本発表では、日本において〈バイオエシックスの歴史〉がいかに描けるか、という問題意識のもとに、主に1960年代以降の日本の医療をめぐる出来事を概観し、その歴史を見据える視点と課題を明らかにしたい。
 発表者は、本年3月に定年退職を迎え、その最終講義において、自らの研究活動を主にバイオエシックスとの関わりから回顧し、1970年代以降の日本における「バイオエシックス」の導入から始まる議論の変遷についての私見を述べた。そこにおいては「生命倫理(学)」と訳されて議論されてきたものの特徴が、欧米の議論のあり方とは著しく異なるのではないかと指摘した。すなわち、1970年代のバイオエシックスの導入における日本の医療のあり方への問題意識の希薄さ、1980年代における先端医療技術の受容における患者・市民レベルの視点の欠如、1990年代の「生命倫理」問題をめぐる議論における「専門職の倫理」の限界と法制化、ガイドライン化などである。このような日本における「生命倫理」をめぐる議論の展開を見ていくと、 日本における〈バイオエシックスの歴史〉が描かれることの可能性は極めて低いように思われた。
 その最終講義では十分に言及できなかった2000年代に入ってからの日本の医療における出来事も取り上げて、本発表では、日本における〈バイオエシックスの歴史〉を示すための視点を提示し、それを踏まえて、1960年代以降の医療をバイオエシックスの視点、特に「運動としてのバイオエシックス」の視点から考察し、日本におけるバイオエシックスの新たな課題を指摘してみたい。

【最近の業績】
大林雅之「小さな死生学序説−「小さな死」から「大きな死」へ−」、『東洋英和大学院紀要』、第15号、13-22頁、2019年。
大林雅之『小さな死生学入門−小さな死・性・ユマニチュード−』(東信堂、2018年)
大林雅之『生命の問い−生命倫理学と死生学の間で−』(東信堂、2017年)

【アクセス】

東京都文京区白山5-28-20
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西門から入った建物が6号館です。

【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える建物が5号館(円了記念館)。その横の地下へ降りるエレベータが6号館への入り口です。エレベータを降りたらそのまま通路をまっすぐお進みください。左手の警備員室を過ぎた5段ほどの階段を上がると6号館に入ったことになります。】

詳しくは東洋大学HP交通アクセスの地図をご覧ください。http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

都営地下鉄三田線「千石」駅
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東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

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JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

新年度から会場費の徴収は廃止されました。

次回:
6月1日(土)午後3時より 東洋大学 白山校舎 6316教室(6号館3階)
7月6日(土)午後3時より 東洋大学 白山校舎 6316教室(6号館3階)

◆年次総会および4月例会(第282回総合部会例会)

4月例会に先立ち年次総会が例会会場にて開催されます。万障お繰り合わせのうえご参集お願いします。

年次総会
日時:4月14日(日)15:30~16:30
会場:東洋大学白山校舎6204教室(6号館2階)

例会
日時:4月14日(土)16:45~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 6204教室(6号館2階)

発表者:小館 貴幸氏(立正大学)
演題:年間テーマ「ケアの現在・過去・未来」
司会:調整中

要旨:今回の報告では、2019年度関東医学哲学・倫理学会(以下、学会と略記)の年間テーマを提示し、その趣旨説明を行うこととする。
 2018年度の年間テーマは「ヴァルネラブルな存在(弱い存在)としての人間」であった。これは、昨年11月に「地域医療」をテーマとして北海道大学で行われた第37回日本医学哲学・倫理学会の全国大会との連携を図り、高度に情報化され医療化された現代社会の中で、医療に翻弄される人々や取り残される人々、病やそれにまつわる様々なスティグマによって容易に傷つきうる人々を直視することによって現実を受け止め、最期まで病気や障がいや老化による衰えを抱えつつも自分らしく生きるための方途を探求するという意図に基づいたものである。そして同時に、私たちは生老病死を宿命づけられた有限な存在として他者のケアを必要としており、人間存在そのものがヴァルネラビリティに根ざしているということを浮彫にするというものでもあった。2019年度においても、昨年の年間テーマとの継続性を考慮し、充分に扱いきれなかった諸問題を再び取り上げられるような機会を一部設けていきたい。
 ところで、今年度から新元号となることは周知のことであるが、『平成30年版高齢社会白書』によれば、日本の高齢化率は27.7%であり、平均寿命は男性84.95歳/女性91.35歳、健康寿命は男性72.14歳/女性74.79歳となっている。これは自立した高齢者の姿を反映するものであるが、それでもやはり最後の10数年は何らかのケアを必要とすることを示している。高齢者のいる世帯は全世帯の約半数を占め、「夫婦のみ世帯」が約3割で最も多く、「単独世帯」と合わせると全体の過半数を占めている。
 このような現状下で、深刻化する人手不足を補うための新たな外国人材を受け入れるべく、入管法の改正によって今月から介護の分野でも新たな在留資格として「特定技能1号」が創設された。また、従来から注目を集めている2025年問題(団塊の世代が後期高齢者を迎えること)ももうすぐ手の届くところまで来ている。2025年に700万人(約5人に1人)と想定されている認知症者へのケアについても、認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)にて示された7つの柱の中で、介護関連については、認知症の容態に応じた適切な医療・介護等の提供、認知症の人の介護者への支援、介護モデル等の研究開発が示されている。
 看護の分野では、日本看護協会による「2025年に向けた看護の挑戦 看護の将来ビジョン いのち・暮らし・尊厳をまもり支える看護」の策定によって、従来の病院完結型の体制から、医療・ケアと生活が一体化した地域完結型への体制への移行を掲げている。また、今後ますます増大するであろう在宅医療に備えて、「訪問看護アクションプラン2025」も策定され、訪問看護の規模と機能の拡大や地域包括ケアへの対応などが既に打ち出されている。
 以上を踏まえ、今年度の学会での年間テーマとして掲げたいのは、「ケアの現在、過去、未来」である。ケアは常に「ケアする者」と「ケアされる者」との顔の見える直接的交わりにおいて成立するゆえに、まずは様々な場面での「ケアの現在」を知ることを第一に挙げた。次いで、ケアのあり方を方向づけるケア概念の考察やケアの起源などの探求などを考慮し、「ケアの過去」を挙げた。そして、ケアは必然的に次のケアへと持続的に繋がっていくということに加え、今後の私たちの有るべき姿や来るべき2025年問題に向けての方策を検討する意味を込めて「ケアの未来」を挙げた。
 本発表では、ケアの具体的な側面として介護について取り上げる。まず最初に「介護」という言葉の誕生とその背景を考察する。次いで介護を成立させるケアの概念について検討してみたい。その際、ケア概念に有意義となりうる「汝の汝としての我」という森有正が提唱した概念を取り上げる予定である。

会場へのアクセス:東京都文京区白山5-28-20

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西門から入った建物は6号館です。そのまままっすぐ進んだエスカレータ左横の出入り口が5号館地下入り口になっています。階段またはエレベーターで1階に上がってください。
わかりにくい場合は、そのまま正面のエスカレータで地上へ上がっていただき、左手にある建物が5号館(円了記念館)です。

【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える5号館(円了記念館)の1階です。】

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会費:300円

今後の日程(予定)
2019年5月11日(土)会場については調整中

◆3月例会(第281回総合部会例会) 

日時:3月2日(土)15:00~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 5208教室(5号館2階)
(会場は変更の可能性があります。変更の際は速やかに掲示します。)

発表者:棚橋 實氏(元芝浦工業大教授)
演題:「医学哲学倫理学会を考える」
司会:中澤 武氏(明海大学)

要旨:

「すでに280回を数える月例会の区切りとして、これまでの学会の在り方とこれからの学会の方針を考えたい
  ① 学会の趣旨と現在の位置
  ② 生命倫理の分野の変動;急速な科学技術の進展
  ③ 置き去りの高齢社会;死はどこへ行ったか
  ④ 生命の更生要素の急激な変革;「胃瘻」の問題
  ⑤ これからの分野 」

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西門から入った建物は6号館です。そのまままっすぐ進んだエスカレータ左横の出入り口が5号館地下入り口になっています。階段またはエレベーターで1階に上がってください。
わかりにくい場合は、そのまま正面のエスカレータで地上へ上がっていただき、左手にある建物が5号館(円了記念館)です。

【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える5号館(円了記念館)の1階です。】

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会費:300円

今後の日程(予定)

2019年4月6日(土)あるいは7日(日)会場調整中

◆1月例会(第280回総合部会例会) 

日時:1月12日(土)15:00~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 5208教室(5号館2階)
(会場は変更の可能性があります。変更の際は速やかに掲示します。)

発表者:佐藤 清利氏(日本ALS協会 東京都支部長)
演題:「お父さん頑張って!!」
司会:小館 貴幸氏(立正大学)

要旨:

難病であるALS(筋委縮性側索硬化症)を発症して23年が経ち、人工呼吸器を装着して16年目を迎えました。今回の発表では、「ALSと向き合いながらの療養生活を支えたもの」についてお話ししようと思います。そして、生活者として生きる上で重要な要素となる「ALS患者としての社会活動」や、人間として不可欠である「コミュニケーションの大切さ」についてお話させて頂きます。加えて、オーストラリアで開催されたALS国際会議に参加した時の体験等も合わせてお話致します。この発表を通じて、皆さんにALSという難病やALS患者が抱える様々な思い等を広く知ってもらえれば幸いです。
なお、佐藤さんのお話に先だって、司会者からALS(筋萎縮性側索硬化症)という病いについての説明や現状についての解説を行います。

【アクセス】
東京都文京区白山5-28-20http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

西門から入った建物は6号館です。そのまままっすぐ進んだエスカレータ左横の出入り口が5号館地下入り口になっています。階段またはエレベーターで1階に上がってください。
わかりにくい場合は、そのまま正面のエスカレータで地上へ上がっていただき、左手にある建物が5号館(円了記念館)です。

【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える5号館(円了記念館)の1階です。】

詳しくは東洋大学HP交通アクセスの地図をご覧ください。http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

会費:300円

今後の日程(予定)

2月例会はありません
2019年 3月 2日(土)15時より 会場調整中

◆12月例会(第279回総合部会例会)

日時:12月1日(土)15:00~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 5208教室(5号館2階)
(前回までの会場と異なりますのでご注意ください)

発表者:田村 京子氏(帝京平成大学)
演題:「小児腎移植に関する倫理問題」
司会:羽金 和彦氏(栃木医療センター)

要旨:

本発表は、小児腎移植の現状を、生体臓器移植の倫理原則の一つ「レシピエントとドナーの利益・不利益の比較衡量」の観点から考察しようとするものである。
小児腎移植は、成人の末期腎不全患者の場合とは異なり、小児(20歳未満)の末期腎不全患者に積極的に勧められるべき治療法とされている。その最大の理由は、小児の慢性腎不全患者に特有な問題である成長障害を腎移植により防ぐことができる点にある。
日本移植学会・日本臨床腎移植学会登録委員会により登録・集計されたデータによれば、1964年~2014年末までに小児をレシピエントとする腎移植件数は2,876である。レシピエント年齢は、0~4歳が241、5~9歳が535,10~14歳が882、15~19歳が1,218例である。ドナー別にみると、生体腎移植2,582(89.8%)、献腎移植294(10.2%)であり、献腎移植のうち心停止後腎移植は265、脳死下腎移植は29となっている(脳死下献腎移植は2006年から実施)。
また、最近の傾向として挙げられるのは、腎移植の適応が拡大していること(ABO血液型不適合腎移植、後部尿道弁などの下部尿路障害を伴った症例に対する腎移植、知的障害児に対する腎移植、原発性過蓚酸尿症に対する肝・腎複合移植など)と、先行的腎移植が増加していることの2点である。先行的腎移植とは、透析を経ずに、腎移植を受けることである。透析が長くなると発症する合併症を避けることができるところにその利点があるとされる。
以上を言い換えるなら、小児腎移植では、レシピエントが受ける利益を最大限にしようとする一方で、生体ドナーに対して臓器摘出という侵襲行為を早める傾向にあると言えるだろう。すなわち、本来例外的補完的なものであるべき生体臓器提供をさらに拡大しようとするものであろう。一体小児腎移植においてレシピエントにとっての利益・不利益、ドナーにとっての利益・不利益はどう解釈されるべきなのだろうか。具体的な事例を参照しながら、小児腎移植における倫理原則を再考してみたいと思う。

最近の業績:

論文:加藤英一・田村京子「The Analysis of mental attitudes of Japanese medical safety managers」『北里大学一般教育紀要』第16号p.137-150、2011年

研究発表:田村京子
「生体臓器移植の倫理」関東医学哲学・倫理学会 2012年

報告:田村京子
「医療におけるエラーと専門職の責務」『医療と倫理』第9号、p.70-80、2013年

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西門から入った建物は6号館です。そのまままっすぐ進んだエスカレータ左横の出入り口が5号館地下入り口になっています。階段またはエレベーターで1階に上がってください。
わかりにくい場合は、そのまま正面のエスカレータで地上へ上がっていただき、左手にある建物が5号館(円了記念館)です。

【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える5号館(円了記念館)の1階です。】

詳しくは東洋大学HP交通アクセスの地図をご覧ください。http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

会費:300円

今後の日程(予定)

2019年 1月12日(土)15時より 5208教室(5号館2階)
2月例会はありません
2019年 3月 2日(土)15時より 会場調整中

◆11月例会(第278回総合部会例会) 

日時:11月10日(土)15:00~18:00
会場:東洋大学 白山校舎 5101教室(5号館1階)
(前回までの会場と異なりますのでご注意ください)

発表者:船木 祝氏(札幌医科大学)
演題:「個人と共同体――独居高齢者と私たち」
司会:大西奈保子氏(帝京科学大学)

要旨:

総務省「自治体戦略2040構想研究会」中間報告によれば、2040年の高齢化率は現状の27.7%から、35.5%に増加する見通しである。一人暮らし高齢者に関しては、総務省統計局国勢調査(平成22年)によると、65歳以上人口のうち16.4%となっていたが、国立社会保障・人口問題研究所の推計(平成30年)によれば、2040年の独居率は、65歳以上の男性で2015年の14.0%から20.8%へ、65歳以上の女性で2015年の21.8%から24.5%へ上昇する見通しである。独居高齢者のさらなる増加が予測される中、こうした高齢者を地域共同体の成員としてどのように支えていけばいいかを検討することは喫緊の課題である。本発表は、研究グループが行った、独居高齢者のインタビュー調査[研究参加者は、札幌市、留萌市、釧路市及び黒松内町在住の65歳以上90歳未満の独居高齢者。調査期間は、平成28年9月〜平成29年6月]を踏まえ、独居高齢者と共同体のあり方を哲学・倫理学的に考察する。

最近の業績:

船木祝:共同体形成の困難な社会―高齢者との関連において―,『北海道生命倫理研究』Vol.6, 2018年, 1-12頁
船木祝:孤独圏と共同体,『人体科学』Vol.26,No.1, 2017年,13-23頁
船木祝、宮嶋俊一、山本武志、道信良子、粟屋剛:独居高齢者とともに生きる私たちの社会,『地域ケアリング』第19巻第9号,2017年, 52-53頁
船木祝:独居高齢者を支える社会について哲学・倫理学的に考える, 『地域ケアリング』第18巻第4号,2016年, 60-61頁
船木祝:弱い立場の人々を支える社会の倫理についての一考察―「強さの倫理」と「弱さの倫理」,『人体科学』Vol.25,No.1, 2016年,13-22頁

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西門から入った建物は6号館です。そのまままっすぐ進んだエスカレータ左横の出入り口が5号館地下入り口になっています。階段またはエレベーターで1階に上がってください。
わかりにくい場合は、そのまま正面のエスカレータで地上へ上がっていただき、左手にある建物が5号館(円了記念館)です。

【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える5号館(円了記念館)の1階です。】

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会費:300円

今後の日程(予定)

2018年12月 1日(土)会場調整中
2019年 1月12日(土)会場調整中
2月例会はありません
2019年 3月 2日(土)会場調整中

◆9月例会(第277回総合部会例会) 

9月例会開催日が確定しました。皆様にはご迷惑をおかけしました。ご連絡させていただきます。万障繰り合わせの上ご参加ください。

日時:9月 22日(土) 13:00~15:00
会場:東洋大学 白山校舎 5208教室(5号館2階)
(通常の例会日および会場と異なりますのでご注意ください)

発表者:林 康弘氏(武蔵野大学)
演題:「人工知能(AI)社会の情報倫理」
司会:岩倉 孝明氏(川崎市立看護短期大学)

要旨:
ビックデータ・IoTとそれらを分析・活用する人工知能(AI)技術が社会に浸透する中において、センシングにより取得・蓄積される個人に関わるデータ・情報の取り扱いがさまざまな産業・学術分野で議論されている。

グローバル化の進展に伴う国家を超える規模の企業の登場により、これらの情報が一企業に集積・管理されており、知的財産権、意思決定、個人による自分自身のデータへのアクセス権、位置情報、プライバシーの侵害、情報漏洩、死後の個人データの取り扱いなど、論点は多岐に渡る。

人工知能(AI)社会の情報倫理として、(1)データがどのように取得・分析・活用されるのかというAI技術面、(2)世界における情報戦争(ハッキング、フェイクニュース)の状況、GDPRなどの個人情報保護に関する法的整備の状況、(3)レガシー(法、教育、常識)が与える人間の創造性の破壊と、新しい時代を切り開くイノベーション創出、3つの視点を取り上げ、人類が歩むべき方向性について議論する。

最近の業績:
Yuka TOYOSHIMA, Yasuhiro HAYASHI, Yasushi KIYOKI “A Method of Composition-Based Image Retrieval for Environment Visualization by Images and Spatio-Temporal Information”, International Electronics Symposium on Knowledge Creation and Intelligent Computing (IES-KCIC) Oct 2018 (Accepted).
Haruki Honda, Shiori Sasaki, Yasuhiro Hayashi, Yasushi Kiyoki “A Regional-Diversity-Corresponding Real Estate Information Search & Evaluation System”, International Electronics Symposium on Knowledge Creation and Intelligent Computing (IES-KCIC) Oct 2018 (Accepted).

Matsumoto Kanako, Shiori Sasaki, Yasuhiro Hayashi, Yasushi Kiyoki “A Bouquet Creation System for Sending “Kansei” Messages with Language of Flowers”, International Electronics Symposium on Knowledge Creation and Intelligent Computing (IES-KCIC) Oct 2018 (Accepted).

林 康弘 “大学情報リテラシーのためのルーブリック評価表とその支援ツールの開発”, 教育システム情報学会 第43回全国大会予稿集, 9月 2018

Yasuhiro HAYASHI, Daisuke OYOKAWA, Yasushi KIYOKI, Tetsuya MITA “An Information Providing Method To Express Train Service Situation By Combining Multiple Sign-logo Images”, Proceedings of the 16th European-Japanese Conference on Information Modelling and Knowledge Bases (EJC 2018), June, 2018.

【アクセス】
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西門から入った建物は6号館です。そのまままっすぐ進んだエスカレータ左横の出入り口が5号館地下2階の入り口です。
わかりにくい場合は、そのままエスカレータで地上へ上がっていただき、左手にある建物が5号館(円了記念館)です。

【正門・8号館・南門側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上った正面に見える5号館(円了記念館)の2階です。】

詳しくは東洋大学HP交通アクセスの地図をご覧ください。http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

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1番出口から「正門・南門」徒歩15分

JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

会費:300円

今後の日程(予定)
2018年

10月例会はありません
11月以降 会場調整中

◆7月例会(第276回総合部会例会) 

日時:7月 7日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6218教室(6号館2階)

6月までの会場と異なっています。ご注意ください。

万障繰り合わせの上ご参加ください。

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

総合部会発表:中澤 武氏(明海大学)
演題: 「関係の中の自律」
司会:黒須 三恵氏(東京医科大学)

【要旨】

自律を育むことは、できるだろうか。もしも、自律を自己決定に等しいものと見なし、自分だけの考慮による自己責任の行為と考えるならば、そのような問いはそもそも意味をなさない。なぜなら、自己以外のあらゆる要素を排して自己完結した場に、育み育まれる他者関係の成立する余地はないからである。これに対して、自律は本来、他者に開かれ他者と結びつく関係性の構造に基づくと見る考え方がある。現代では、たとえばアクセル・ホネットの相互承認論などがそうした理論の代表であろう。ケアの倫理をこのような相互承認の理論的枠組みに基づいて考えることには意義がある。そこでは行為のあり方も倫理的価値も、ケアする者とケアされる者との間の相互承認関係の中で育まれ、具体的な倫理的関係性として現成するのだからである。
さて、倫理的概念の脱脈略的抽象化と普遍主義に基づくいわゆる「正義の倫理」に対して、ケアの倫理は、個的主体が形成される根源的な場の構造を問い直し、そこから倫理原則に新たな具体的意味を与える試みとなる。EUの「バルセロナ宣言」(1998年)を経て、バルネラビリティ(vulnerability)に配慮した新たな倫理原則の枠組み構築が今や国際的なレベルで求められている背景には、そのような具体的倫理への志向があると考えられる。「バルセロナ宣言」の議論では、自律・尊厳・統合不可侵(integrity)およびバルネラビリティという4つの概念を相互に結び合わせた新たな倫理的枠組みが検討されている。自律を育む倫理的枠組みを構築するためには、特に自己の身体をめぐる内外の状況とバルネラビリティとの関連を考慮する必要がある。本発表は、人間を理性のある感性的存在と見なす哲学的人間観に立ち、ケアの倫理およびバルネラビリティとの関連で、自律の具体的あり方を考える。

最近の業績

共著『尊厳概念のダイナミズム』(加藤泰史 編、法政大学出版局2017年)など.
論文「概念史研究:その意義と限界」(日本カント協会編『日本カント研究 カントと形而上学』理想社,第13巻2012年)など.
共訳書 マンフレッド・キューン著『カント伝』(春風社2017年)など.
監訳書 ディーター・ビルンバッハー著『生命倫理学:自然と利害関心の間』(法政大学出版局2018年)など.

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

8月の例会はありません。

9月以降 日程を含めて調整中

◆6月例会(第275回総合部会例会) 6月例会お知らせ案内チラシ

日時:6月16日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室(6号館2階)

万障繰り合わせの上ご参加ください。

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

総合部会発表:蔵田 伸雄氏(北海道大学)
演題: 「『人生の意味』というカテゴリーと生命倫理」
司会:江黒 忠彦氏(元帝京平成大学教授)

【要旨】

「人生の意味」というカテゴリーは理論的な生命倫理・医療倫理の中では、自律・患者の利益・QOL・人間の尊厳といった概念ほどには重視されてこなかった。しかし近年、哲学的倫理学の分野で「人生の意味」は洗練された哲学的・形而上学的議論の対象として扱われるようになってきた(このような傾向の哲学は「分析実存主義」と呼ばれることもある)。「人生の意味」というカテゴリーは「幸福」(happiness, welfare, well-being)や「正しさrightness」また「利益」、あるいは「道徳性」moralityとは異なるものであるとされ、生命倫理の領域でも使用可能だと考えられている。実際「意味のあるmeaningful生」というカテゴリーは、自殺幇助・安楽死・尊厳死、治療停止・不開始、障害新生児の治療停止、生殖医療・出産、臓器提供、あるいはトランスヒューマニズム・エンハンスメント、さらに末期がんの告知、宗教的な理由にもとづく治療拒否等に関する議論でも用いることができるであろう。
しかし「意味のある生」という概念は濫用される可能性がある。「この患者は今後「意味のある」生を送ることができない」と医療者が判断することによって、患者の安易な治療停止や不開始(さらには医師による自殺幇助や「尊厳死」)が生じかねない。また患者自身が、自分の生を「生きるに値しない」と考える場合もある。「人生の意味」を医療倫理の現場で用いる場合は〈本来主観的なものであり、患者本人の視点から考えるべき「人生の意味」が、他者によって判断され、安易な治療停止に結びつく危険性〉と、その一方で〈患者本人が自分の人生に生きる価値はないと安易に判断する危険性〉に陥らないよう注意する必要がある。
このような危険性を回避するためには「人生の意味」を患者及びその家族等と医療者との間での対話を通じて構成されるもの、そして患者自身のナラティヴを通じて構成されるものとして理解する必要がある。本発表では上記のような危険性に留意しつつ、「人生の意味」というカテゴリーの生命倫理・医療倫理問題の分析のための有効性について検討したい。
(本発表は科学研究費補助金(基盤研究(B)(一般))16H0333706による研究成果の一部である)

【最近の業績】

“Guardians of Responsibility:Human Embryo Research and the Question of Human Dignity”in Alexandra Perry and C.D.Herrera(eds),New Perspectives in Japanese Bioethics, Cambridge Scholars Publishing,2015, pp.43-51

「同じ山に異なる側から登る―パーフィットの定言命法理解をめぐって」
『日本カント研究』No.18(日本カント協会編)知泉書館 2017年 73~88頁

「カント倫理学と生命倫理 「人間の尊厳」という価値」
牧野英二編 『新・カント読本』  法政大学出版局 2018年 267~278頁

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

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南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

7月 7日(土)15時~18時 会場調整中

◆5月例会(第274回総合部会例会) 5月月例会案内チラシ

日時:5月12日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室(6号館2階)

万障繰り合わせの上ご参加ください。

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

総合部会発表:山本 剛史氏(慶應義塾大学)
演題: 「カネミ油症と生命・環境倫理学」
司会:小阪 康治氏(元郡山女子大学教授)

【要旨】

カネミ油症とは、1968年頃から株式会社カネミ倉庫が製造したカネミライスオイルによる一連の中毒症状を指す。米ぬか油を製造する際の脱臭工程で使用されたPCBが加熱されたためにダイオキシンに変性し、しかもそれが米ぬか油に漏れて混入したことから発生した。過去の裁判では、カネカのPCB製造物責任や国の責任が認められず、カネミ倉庫の責任のみが認定された。しかしカネミ倉庫は社業が小さく余裕がないことを理由に賠償金の支払いに未だに応じていない。さらに、米ぬか油が自然環境を汚染せずに直接体内に入ったことから公害として認められず、2012年に「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」が成立したものの依然「認定患者」に対する公的救済が不充分であったり、油症患者から2世、3世の患者が生まれているにもかかわらず、直接食していない場合は「認定患者」に該当しないとされ公的な救済が受けられないなど、現在進行形の深刻な問題である。胎内を胎児の環境と考えた場合、特に2世、3世の問題はシーア・コルボーンらが『奪われし未来』で警告した内分泌かく乱物質の問題と関連している可能性がある。」(吉永明弘、福永真弓編『未来の環境倫理学』勁草書房、2018年、174-175頁。)
筆者はこのように当該書籍においてカネミ油症を「キーワード解説」に取り上げた。とはいえ、実のところカネミ油症にまつわる少なくとも50年に及ぶ経緯や問題は複雑さと深刻さを極め、このような短い文章では到底語りつくせないものがある。加えて、カネミ油症それ自体がすでに過去の問題として一般にはほぼ忘れられているという点において、患者及び関係者は非常に追い詰められた状況にある。本邦の生命倫理学はおおよそ1990年代から学問的体裁を整え、医学医療の向上に少なからず貢献してきたのであるが、一方でこうした社会悪については、澤田愛子先生をはじめとするごく一部の研究者を除き、沈黙を守ってきた。筆者もまた沈黙する一人であった。
生命倫理学においてカネミ油症を扱う場合、まずは基本的事項に関する啓蒙が必要と考えられる。そこで、筆者は以前「カネミ油症支援センター」で被害者の支援に取り組んでいる方から教えて頂いたことを交えて、日頃大学の講義で話しているのと大体同じスタイルでカネミ油症についてお話ししようと思う。これをきっかけに、生命倫理学の教科書や研究書にカネミ油症に関して必ず記載されるようになり、各先生方もまたご自分の講義等で取り上げることを通して、カネミ油症について一人でも多くの人間が関心を持ち、知識が普及するようになること、そして閉塞した事態を打開することにつながることを願っている。

【最近の業績】

<共著書>
海老原晴香、長町裕司、森裕子編『生命の倫理と宗教的霊性』ぷねうま舎、2018年(第2部序文、第6章「ハンス・ヨナスの倫理学における『乳飲み子』の意義」を担当)。
吉永明弘、福永真弓編『未来の環境倫理学』勁草書房、2018年(第1部イントロダクション、第2部イントロダクション、第6章「ハンス・ヨナスの自然哲学と未来倫理」を担当)。

<論文>
「自然哲学から倫理学へ ‐ ヨナス責任倫理学の形成と今後の環境倫理学の展望」『環境倫理』第1号、2017年、253~292頁。

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

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* 都営地下鉄三田線「白山」駅
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今後の日程

6月16日(土)15時~18時 会場調整中

7月 7日(土)15時~18時 会場調整中

◆4月例会(第273回総合部会例会)

日時:4月8日(日) 16:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室(6号館2階)

当日は運営委員会が12時から開催されます。会員であればどなたでも参加できます。

また、15時から年次総会が開催されます。

会員の皆様、万障繰り合わせの上ご参加ください。

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

総合部会発表:小館 貴幸氏
演題: 「ヴァルネラブルな存在(弱い存在)としての人間」(年間テーマ案、予定)

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

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【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
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1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

5月 調整中

◆3月例会(第272回総合部会例会)

日時:3月3日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室(6号館2階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:伊野 連氏(早稲田大学)
演題: 「加藤拓川の死生観」
司会:半田 栄一氏(鶴見大学短期大学部)

【要旨】

拓川(本名加藤恒忠、安政6(1859)~大正12(1923))は明治から大正にかけての外務官僚・政治家である。富国強兵期の日本外交を支えた偉人の一人であるが、今日では一般人にとって彼は「正岡子規の叔父」としての方がよく知られている。

私は子規の死生観について体系的に考察する途上で、当然のごとく拓川と出会った。彼は、貧苦のなか死病に喘ぐこの甥の、最大の恩人の一人であったからである。

拓川は伊予松山藩随一の名儒家大原観山を父とし、十代で亡父の遺命により上京、刻苦勉励して立身出世を遂げた。ベルギー大使ほかの外交官としての要職とともに、衆議院議員、勅撰貴族院議員、最晩年は病をおして故郷松山の市長を務め、凄絶ともいえる最期を遂げた。

彼は食道癌によって没するに先立ち、一切の固形食を受けつけぬ重症に陥った。数十日続く絶食の果て、1923年3月に覚悟の死を迎えた。

彼の主治医は我が国耳鼻咽喉科の創始者でもある賀古鶴所であった。そして文学愛好家には周知のように、賀古は文豪森鷗外の無二の親友であり、あの著名な遺書を代筆した人物である。

その鷗外は拓川に八ヶ月ほど早く1922年7月に没している。自らの死期を悟った鷗外は積極的な治療や投薬を一切拒み、いわゆる自然な死を受け容れて逝った。

拓川はそうした鷗外の死との対峙を、賀古を通じつぶさに聞かされていた。賀古が「医薬ヲ斥クル書」と呼んだ鷗外からの自らに宛てられた、決意表明ともいえる書簡を拓川に転送していた事実は、大いに注目すべきである。

賀古は親友鷗外が頑なに延命治療を拒否する姿勢に強く共感し、森一族をはじめとするあらゆる反対意見からひたすら鷗外を庇い続けた。そしてそれを共通の友である拓川が擁護してくれることを確信していたのである。

そして七ヶ月後には、今度は拓川が自らの死を悟ることとなる。拓川もまた、一切の延命を拒み、威厳ある最期を迎える。

二十一年前には心から愛おしんだ甥が脊椎カリエスの苦しみの果てに燃え尽きるように死んでいる。子規についても自身についても特別に語ることが無かった拓川の心中がいかなるものであったか、数少ない史料をもとに推察する試みがなされるべきである。

なお、今回は特に鷗外の死生観を概観することから、その賀古への影響、さらには拓川への影響へと敷衍させていく手法を採る。重要な先行研究を以下にいくつか示しておく。

・山崎一穎「鷗外――その終焉をめぐる考察」(『跡見学園女子大学国文学科報』25、1997年3月、pp. 76-95)

・成澤榮壽『伊藤博文を激怒させた硬骨の外交官加藤拓川 帝国主義の時代を生き抜いた外交官とその知友たちの物語』高文研、2012

【最近の業績】
『生命の倫理 入門篇』三恵社
『ドイツ近代哲学における藝術の形而上学』リベルタス出版
『哲学・倫理学の歴史』三恵社
『現代美学の射程』三恵社

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

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今後の日程

2月開催はありません。
3月3日(土)

◆1月例会(第271回総合部会例会)

日時:1月6日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室(6号館2階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:秋葉 峻介氏(一橋大学社会学研究科)
演題: 「尊厳死と死ぬ権利、自己決定権」
司会:小館 貴幸氏(立正大学)

【要旨】
2012年7月、「尊厳死法制化を考える議員連盟」によって「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)」 が提出されて以来、日本における尊厳死の法制化の動きは足踏み状態が続いている。法制化の動きそのものが停滞しているものの、一方では尊厳死、あるいはその法制化について関心が高まってきていると考えてよいだろう。そこで今回の報告では、こうした背景に配慮しつつ、尊厳死と死ぬ権利(あるいは死の自己決定権)との関係について焦点をあてて論点を整理し、批判的に考察していくこととしたい。
というのも、尊厳死法制化の動きや尊厳死をめぐる出来事と死ぬ権利や自己決定権という考え方とはしばしば並列して論じられる。しかし、死ぬ権利とはなにか、そして、そもそも死ぬ権利なるものは尊厳死を支えるものなのか、ここで一度再考してみる余地があるように思われる。たとえば、1967年のカレン事件においても当初カレンの養父から求められていたのはプライバシー権にもとづく執拗な治療の停止であって、死ぬ権利ではなくかったのであり、このケースにおける尊厳死の争点はあくまでもプライバシー権に関するものだったのである。にもかかわらず、どういうわけか日本においてもカレン事件は死ぬ権利が争点であったかのような理解も少なくない。この事件以降、尊厳死と死ぬ権利とは並列して論じられるようになったと言っても過言ではないだろう。とはいえ、この事件は死ぬ権利による尊厳死を求めたものでもないし、プライバシー権から死ぬ権利を引き出せると示したものでもない。ではなぜ尊厳死と死ぬ権利とは並行して論じられているのか。
以上のことを踏まえ、今回の報告では尊厳死と死ぬ権利、自己決定権との関係を考察してみたい。

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

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*東京メトロ南北線「本駒込」駅
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南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

2月開催はありません。
3月3日(土)

◆11月の例会はありません

次回12月の例会は12月2日(土)東洋大学白山校舎にて開催を予定しています。

会場等決定次第お知らせします。

◆10月例会(第269回総合部会例会)

日時:10月7日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6219教室

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:森元美代治氏(NGO IDEAジャパン代表、多磨全生園 元入園者自治会長)

演題:「ハンセン病を生きて ~尊厳回復の願いと私のたたかい~」

司会: 尾崎恭一氏(東京薬科大学)

要旨:ハンセン病には三つの迷信があります。一つめは「不治であること」、二つめは「恐ろしい伝染病であること」、三つめは「遺伝病であること」です。これらの迷信に基づいて、日本らい学界・国が犯した非科学的、被人権的な終生隔離のハンセン病対策・無らい県運動に翻弄され、人生被害を被った患者や家族の痛みについて、思いのたけを述べたいと思います。偏見や差別の根強い社会に多くを期待することはできません。「われわれ自身が変わるから社会が変わる」と信じて、価値ある人生にしようと思って行ってきた諸活動についても紹介したいと思います。

プロフィール:
1952年 中学3年の時にハンセン病と診断され、国立奄美和光園に隔離入園
1959年 岡山県邑久高校新良田教室卒業
大学進学のため、東京都東村山の多磨全生園に転園
1962年 慶応大学法学部法律学科に入学
1966年 同大学を卒業、都内金融機関に就職
1970年 ハンセン病の再発により、多磨全生園に再入園
1999年 東京地裁ハンセン病訴訟原告団事務局長となる
2002年 多磨全生園を退園
2004年 特定非営利法人IDEAジャパン設立 理事長となる

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

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A1出口から「西門」徒歩5分

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A1出口から「正門・西門」徒歩7分

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南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程
2017年
11月開催はありません。
12月2日(土)
2018年
1月6日(土)(予定)
2月開催はありません。
3月3日(土)

◆9月例会(第268回総合部会例会)

日時:9月2日(土) 15:00~18:00

(当日は13時より同会場にして運営委員会が開催されています。傍聴自由です。)

会場:東洋大学 白山校舎 6313教室

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:足立大樹氏(ホームケアクリニック横浜港南)

演題:「在宅医療からの学びと問い」

司会:冲永隆子氏(帝京大学)

要旨

在宅医療とはどのようなものだろうか。多くの方々にとって在宅医療は、例えば先日亡くなった小林麻央さんの事例のように、終末期を自宅で過ごすための医療として想起されるかも知れない。終末期医療はもちろん在宅医療の役割の一つである。暮らしの場で最期の時を安寧に過ごすために、在宅緩和医療の技術は非常に重要である。しかし、私たち在宅医の担う役割は、終末期だけにとどまるものではない。

在宅医療の適応は「通院困難な患者」であり、それはすなわち身体的あるいは精神的に何らかの障害を有する人々が対象となるということである。そのような人々の自宅ベッドを、疾病治療を専らとする病院ベッドのように扱うことが在宅医療ではない。個人が障害を有しながらも平穏な日常生活を送ることが出来るように薬剤を処方し、必要な医療処置を行い、あるいは栄養や介護方法について助言を行うこと。医療の範疇での支えだけでは充分でない場合に、適切な支援窓口への連絡を図ること。生活支援に関わる多くの職種の方々と共に、様々な手段を用いて、障害を有する個人の暮らしの中に生じる課題を軽減しあるいは解消しようとすることが、在宅医療の主目標なのである。

ところで、熊谷晋一郎の言を借りて、障害とは少数者と社会の間にあるズレだとするならば、障害を有する個人に与えられる医療の選択肢が在宅医療しかない社会とは、誰もが生き易い社会とは言えないだろう。実際、高齢となり障害を有し、自宅や施設に半ば閉じ込められた方々の口から死を望む呟きが漏れ出ることは、決して珍しいことではない。超高齢社会・多死社会を背景として、国は盛んに在宅医療の推進を謳っている。しかし、あらゆる人が当事者となり得る障害という観点からすれば、それは本質的解決策とは言えない。むしろ、在宅医療を縮小出来る社会を構築しようとすることこそが、私たちの目指すべきところではないだろうか。

発表者プロフィール:
1997年3月、金沢大学医学部卒業。同年5月、関東逓信病院内科。1999年4月、東京大学医科学研究所附属病院血液・腫瘍内科。2003年3月、東京大学大学院医学系研究科修了。2004年4月、横浜市栄区に公田クリニック開設。2012年10月、診療所を横浜市港南区に移転、ホームケアクリニック横浜港南に名称変更。診療所開設以降、一貫して横浜市南部地域での在宅医療に従事している。【最近の業績】

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

2017年

10月7日(土)会場調整中
11月調整中

◆7月例会(第267回総合部会例会)

日時:7月1日(土) 15:00~18:00

(当日は13時より同会場にして運営委員会が開催されています。傍聴自由です。)

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:中澤 武氏(明海大学)

演題:「なぜヴルネラビリティは倫理原則たり得るのか?」

司会:調整中

要旨:人間は、理性を備えた感性的存在である。合理的な認識を構成し、自律した意志を発揮して理念を追い求める一方、変化に遭ってはしばしば受動的であり、傷つきやすく、依存的である。本発表は、このような哲学的人間観に立ち、ケアの倫理との関連でバルネラビリティ(傷つきやすさ、脆弱性)の倫理原則としての意義について考えたい。
ケアの倫理は、1980年代にキャロル・ギリガンが実践理性中心の形式的普遍主義に異議を唱えて以来、バルネラビリティを一つの軸として展開してきた(E.F.キティ、J.トロント等)。一方、バルネラビリティに配慮した倫理理論は、EUの「バルセロナ宣言」(1998年)やユネスコの「生命倫理と人権に関する世界宣言」(2005年)等を経て、今や国際的なレベルで関心の的となっている。
たとえば、ユネスコの「生命倫理と人権に関する世界宣言」(2005年)は、第8条で「科学知識、医療行為および関連する技術を適用し、推進するにあたり、人間のバルネラビリティが考慮されるべきである」と述べている。また、このユネスコ宣言の背景をなしているEUの「バルセロナ宣言」(1998年)では、生物医学とバイオテクノロジーの急激な進展という現実に直面して、今後、人間性の将来に何を望むかという問題意識のもと、従来のアメリカ流の生命倫理とはまた違う、新しい倫理原則が探究されている。
この場合、特に従来の自律重視の生命倫理に対して、自律・尊厳・統合不可侵(integrity)と並んで、バルネラビリティの概念が将来の人間性保護を意図した規範的枠組みの構成要素とされていることは特徴的である。「バルセロナ宣言」によれば、これらの四つの概念は決してばらばらに独立したものではなく、相互依存の関係にあるとされ、特にバルネラビリティを中心として、他者への配慮を重視したひとつの体系をなすと考えられる。バルネラビリティは、自律・尊厳および統合不可侵と分かちがたく結び合った倫理原則としての役割を期待されているのである。
バルネラビリティという語は、一般に打撃を受けて生じた傷害・苦痛・損失など、身体的・精神的なダメージを指すラテン語に由来する。転じて現代では、この語は身体・精神だけに留まらず、広く社会・環境との関わりの中で様々な具体的状況に用いられる。そうした状況では、一つの統合された組織が、物理的・心理的等の力の働きで変化を被り、脅威にさらされる。もしも、この脅威がある限度を越えて強まり、組織がその変化に対応しきれなければ、組織の統合は損なわれ、組織外部との境界領域には、たとえば痛みや傷のような可逆的・不可逆的な変異が生じるだろう。
このような意味でのバルネラビリティは決して一部の特別な人に限られた事柄ではない。むしろ、ここで問題になっているのは、人間が感性的存在として本来バルネラブルな存在であり、出遭われた脅威(たとえば病気・障碍・老化・死など)を受けとめきれない場合には容易く傷つくという普遍的脆弱性への洞察なのである。
とはいえ、そのような意味でのバルネラビリティに、他者への気遣い(ケア)を求める倫理原則としての規範的な意義が認められる根拠は何か。バルネラビリティは、気遣いの行為に対して倫理原則たり得るのだろうか。あるいは、単に、気遣いとは、たとえば眼前で苦しむ他者を看過できない恵まれた素質の表れに過ぎないのか。もしくは、適切な教育によって醇化された倫理的感受性の賜物というだけのものではないのだろうか。

【最近の業績】

「感性的認識の学としてのエステティカ――18世紀ドイツ啓蒙と美学の条件」加藤泰史(編)『大学と学問の再編成に向けて』(行路社2012年所収)他。

〔研究報告〕「ニューロエンハンスメントの倫理問題――ドイツ脳神経倫理学の視点――」(北海道生命倫理研究 vol. 4、2016年所収)他。

〔共訳書〕ミヒャエル・クヴァンテ『人間の尊厳と人格の自律 生命科学と民主主義的価値――生命科学と民主主義的価値――』(法政大学出版局2015年)他。

〔翻訳&改題〕ディーター・ビルンバッハー「「生命の尊厳」とは、どういう意味か」(思想 no. 1114、岩波書店2017年2月所収)他。

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

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1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

2017年

8月はお休みです。
9月2日(土)15時からを予定しています。

◆6月例会(第266回総合部会例会)

日時:6月3日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:長島 隆氏

演題:「『忘れられる権利』と同意撤回権」

司会:江黒  忠彦氏(帝京平成大学)

要旨:2013年に情報倫理の基本を構成した二つのガイドライン、OECDガイドラインと95/EU指令が改正された。そのなかには、OECD個人情報保護に関する8原則が5原則に整理されるなど新しい展開がみられるとともに、最近の日本でも問題になったJRのスイカ情報の一方的な売買などで明るみに出たいわゆる「ビッグデータ」と「パーソナルデータ」の商業利用の問題が浮かび上がる中で、個人情報保護をどのように確保するかという問題が大きな課題となっている。

「忘れられる権利」は一度同意すれば、半永久的に使用可能な状態になっている現状にたいして、同意撤回権の問題を浮かび上がらせている。つまり、今回の解決はまさにオプト・アウト方式を医療倫理の場面に導入することによって、医療情報におけるビッグデータ、パーソナルデータの使用をいわば「自由」に行うことを認めると同時に、個人情報を、われわれは自ら守ることを要求されることになっていることを意味している。 私自身は、インフォームド・コンセントをいう場合に、同意撤回権を明確に指摘する方向を取ってきているが、今回の改正は、まさにこの同意撤回権こそが我々が個人情報を保護するカギになっていることを示している。
今回の報告では、二つのガイドラインの改正の基本問題を解明し、医療上の情報倫理の問題として、「忘れられる権利」と同意撤回権に問題を収れんさせて論じてみたいと思う。

業績:

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

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【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

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* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

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A1出口から「正門・西門」徒歩7分

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南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

2017年
7月1日(土)15時から(運営委員会が13時より開催されています)

◆5月例会(第265回総合部会例会)

日時:5月13日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:黒須 三恵氏(東京医科大学)

演題:「臨床研究に関する規制の最近の動向」

司会:島田 道子氏(鶴見大学)

要旨:2015年9月に「個人情報の保護に関する法律」が改正された。この改正により2016年11月に個人情報の保護に関するガイドラインが、2017年2月に「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」と「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」が改正された。2017年3月に「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 ガイダンス」の改正と、この改正による研究責任者向けチェックリストなどが公表された。2017年5月末にこれら全てが施行されることになった。この間、臨床研究に関する法案が国会に提出されていたが、2017年4月に罰則を伴う「臨床研究法」として成立した。この法により製薬企業から資金提供を受けた臨床研究等(「特定臨床研究」)の実施計画書は、厚生労働大臣の認定を受けた認定臨床研究審査委員会での審査と厚生労働大臣への提出が義務付けられた。

業績:

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

2017年
6月3日(土)15時から

7月1日(土)15時から(運営委員会が13時より開催されています)

◆4月例会(第264回総合部会例会)

日時:4月9日(日) 16:45~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6102教室

(当日は同会場にして13時より運営委員会、15時10分より年次総会が開かれます。こちらの出席もお願いします。)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:小館 貴幸氏(立正大学)

演題:「いのちの尊厳と死」

要旨

今回の報告では、2017年度関東医学哲学・倫理学会(以下、本会と略記)の年間テーマを提示し、その趣旨説明を行うこととする。周知のとおり、第36回日本医学哲学・倫理学会全国大会が11月に帝京科学大学千住キャンパスで開催される。今年度は関東での開催ということで、本会もこれに連携することにより、本会の議論を全国へと発信する可能性も開け、本会のさらなる充実が図れるだけでなく、大会を盛り上げることにも貢献できるであろう。そこで、全国大会のテーマ「いのちと向き合うケア」、大会シンポジウムのテーマ「ケアの問題としての『尊厳死』―尊厳あるいのちをいかに支えるか?」を踏まえて、本会の2017年度の年間テーマを「いのちの尊厳と死」として提示することにする。
そもそも私たちが現在置かれている状況はいかなるものであろうか。2003年には死亡者が100万人を越え、2005年には死亡者が出生者を上回り、「大量死の時代」へと突入した。また、高齢化率は26.7%(2016年確定値)となり、既に超高齢社会となっている。団塊の世代が75歳となる2025年問題も決して遠い未来の話ではない。このような状況下では、死を迎えるための届出施設も病床数も圧倒的に不足しており、終の棲家を医療施設に求めるのは難しく、死にゆく者は「死に場所難民」・「看取り難民」とならざるを得ない。そこで必然的に在宅での死や介護施設での看取りが増加せざるを得ないのだが、介護の担い手は慢性的なマンパワー不足であり、「介護難民」となることが目に見えている。ここから孤独死の問題、安楽死や尊厳死の問題、さらにはケアの限界から死が強制される事態(死の義務化)が容易に想像しうる。私たちは世界内存在(さらに言うならば状況内存在)として生きるかぎりにおいて、これらの状況を無視して生きることはできない。
上記のハード面に対してソフト面では、疾病構造の変化による生活習慣病の増加により、感染症時代の「生か死か」という二者択一ではなく、「病を抱えつつどう生きるのか」という病との共存の時代となり、個々人の自己決定の重要性やそれを支えるケアのあり方が大きく問われている。誰もが死への存在であることは疑いないが、その一度限りの自らの死をどのように迎えるのか、愛する者の死をどう支えるのかは、各自にとっての一大事であろう。ここにいのちの尊厳が問われる。「死にゆくこと」は同時に「生ききる」ことでもありうる。2015年から公文章が「終末期医療」が「人生の最終段階」という言葉に変わったのは、「死にゆくこと」から「最期まで生きること」に軸足を移したためである。
「いのちの尊厳と死」というテーマは、一人称・二人称に限定されず、喫緊の課題から目を逸らすことなく、広く様々な問題を包括することができるゆえに、今後にむけての活発な議論の場となれば幸いである。

業績:

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

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今後の日程

2017年
5月13日(土)

◆3月例会(第263回総合部会例会)

日時:3月11日(土) 15:15~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室

(当日は同会場にして13時より運営委員会が開かれています)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:森 禎徳氏(東邦大学)

演題:「『オプジーボ問題』が投げかけるもの」

司会:岩倉 孝明氏(川崎市立看護短期大学)

要旨

従来、日本の公的医療保険制度はすべての国民に最適水準の医療を提供し、しかも高額療養費制度などによって自己負担の上限を抑えることで、経済的理由により医療を受けられない事態を防ぐ役割を果たしてきた。しかし「オプジーボ」に代表される高額な新薬や先端医療の導入により財政が圧迫され、医療費抑制が求められるに至った。この文脈において、「費用対効果分析」に基づく医療給付制限が論点となる。
無駄な治療や過剰な投薬、高齢者への一律優遇措置を是正し医療費を適正化することは重要だが、費用対効果分析に基づく医療給付制限は大きな倫理的困難を伴う。なぜなら、費用対効果の不良な患者に対して医療給付制限を行う場合、その対象となるのは高齢者や障害者、難病患者などの「弱者」であるが、これは彼らの生存権を脅かし現在の公的医療保険制度の理念を覆すことを意味するからである。
費用対効果を取り入れて「低負担・低給付」の医療保険へと転換を図るべきか、それとも負担増を受け入れて「高負担・高給付」の実現を目指すべきか、日本の公的医療保険制度が取るべき選択肢はどちらか、ロールズやドゥオーキン、あるいはセンたちが示した社会保障制度の存在意義やその本来の目的に照らして考えたい。

業績:

「医学的無益性と障害新生児」『生命倫理』通巻27号、日本生命倫理学会、2016年
「プラシーボ対照試験の倫理的正当性」『医療と倫理』第10号、関東医学哲学・倫理学会、2016年
「障害新生児に対する治療差し控えの倫理的正当性」『医学哲学・医学倫理』第33号、日本医学哲学・倫理学会、2015年
「プラシーボ反応と現代医療」『生命倫理』通巻25号、日本生命倫理学会、2014年
「保管代替医療に対する規制と受容――『患者中心の医療』という観点から」『医学哲学・医学倫理』第31号、日本医学哲学・倫理学会、2013年

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

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【正門・8号館側からお越しの場合】

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1番出口から「正門・南門」徒歩15分

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南口から「正門・西門」徒歩20分
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今後の日程

2017年
4月9日(日)
5月13日(土)

1月例会(第262回総合部会例会)

日時:1月7日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 61037教室(6号館1階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:海野 まゆこ氏(看護師 放送大学学部生)

演題:「今考える、一般病床に起きている看護師業務の問題
- 多死時代を迎える病院の役割 - 」

司会:尾崎 恭一氏(東京薬科大学)

要旨

多死時代を迎えた近年の医療の現場と、マスコミが発信する終末期や看取りケアの情報によるイメージには乖離があるように感じています。今回、医療に関する統計と医療者と患者側の意識調査を基盤として、社会が医療に求める役割と現在の医療の状況を再考します。この考察を踏まえ、実際に一般病床で展開される「患者の看取り」という事柄の、看護師の日常的な実務としてのあり方を思惟します。そこには医療者や患者が気づいていない側面が含まれているのではないかと窺われるところがあります。医療のなかでの「看取り」という事柄に「正しく気づく」ため、皆様と一緒に考えてみたいと思います。

業績:

1.第34回 日本看護学会 看護総合 口頭発表(グループ) 2003年7月
「褥瘡リスク患者の傾向 -褥瘡発生報告書および治療計画書から見たリスク患者-」
2.第41回 日本保健医療社会学会大会 口頭発表 2015年5月
「現代社会がハラスメントに及ぼす影響」

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

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〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
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1番出口から「正門・南門」徒歩15分

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南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

2017年
2月 開催しない
3月4日(土) 12時~18時 東洋大学 白山校舎 6102教室(13時より運営委員会)

◆12月例会(第261回総合部会例会)

日時:12月10日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6217教室(6号館2階)

当日は12時15分より運営委員会が開催されています。

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:瀬戸山 晃一氏(京都府立医科大学医学研究科)

演題:「医療と法と倫理~基本原理間の対立調整とパターナリズム論からの考察~」

司会:森 禎徳氏(東邦大学)

要旨

医療現場の倫理的なジレンマへ向き合うとき、法的な原理や思考方法、司法や法的規制は、どのような意義や役割を担い、また限界や問題を有しているのであろうか。本報告では、生命倫理の4原則と法規制の4原理間の対立と調整の観点からこのテーマにアプローチする。患者や家族などの当事者の決断や判断及び医療者が直面する倫理的なジレンマ(原理間の対立)に対して、広い意味での法はどのように関係すべきであるのか。この問いに対して、胃瘻などの具体的な臨床上の事例に言及しながら、報告者がこれまで主に研究してきたパターナリズム論や行動経済学の洞察から検討したい。いくつかの問題提起をさせていただき、出席いただいた研究者の方々と一緒に考えてみたい。

業績:

1.「現代法におけるパターナリズムの概念~その現代的変遷と法理論的含意~」大阪大学法学会『阪大法学』第47巻第2号(1997年).
2.「法的パターナリズムと人間の合理性~行動心理学的「法と経済学」の反-反パターナリズム論~(1)(2完),大阪大学法学会『阪大法学』第51巻第3号4号(2001年).
3.「Privacy of Genetic Information」52 Osaka University Law Review, pp. 75-105 (2005).
4.「遺伝子情報例外主義論争が提起する問題~遺伝情報の特殊性とその他の医療情報との区別可能性と倫理的問題性~」甲斐克則(編)『遺伝情報と法政策』成文堂(2007年)所収.
5.「新型出生前診断技術の利用をめぐる倫理的懸念の考察」法政学会『法政論叢』第50巻2号(2014年).

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、右手階段またはほぼ正面に見えるエレベーターで上がった2階にあります。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

2017年
1月7日(土) 15時~18時 東洋大学 白山校舎 6103教室
2月 調整中
3月4日(土) 12時~18時 東洋大学 白山校舎 6102教室(13時より運営委員会)

◆11月例会(第260回総合部会例会)

日時:11月12日(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6102教室(6号館1階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

発表:伊野 連氏(早稲田大学)

演題:「正岡子規における死生観 」

司会:島田 道子氏(鶴見大学)

要旨

近代短歌・俳句のみならず、口語文の大成者としても評価される正岡子規(1967-1902)は、二十代初めに肺結核を発病し、数年後には菌が脊髄を侵す脊椎カリエス(結核性脊椎炎)のため、病臥を余儀無くされる晩年を送った。耐え難いほどの身体的・精神的苦痛にも拘らず、死のほんの僅か前まで執筆の日々を送り、創作し続けた。
いわゆる三大随筆『墨汁一滴』『仰臥漫録』『病牀六尺』をはじめ、彼の著作には随所に彼自身の死生観が綴られている。我々はそういったドキュメントから改めて生と死の意味を学ぶことができる。さらに在宅介護・疼痛ケア・安楽死等の生命医療倫理学の主要問題も数多く提起されている。
今回は特に子規が夏目漱石と清沢満之と結んだ交友に着目し、死生学的考察を試みたい。

業績:

『ドイツ近代哲学における藝術の形而上学』リベルタス出版、2012年
『現代美学の射程』三恵社、2015年
『哲学・倫理学の歴史』三恵社、2016年
『生命の倫理 入門篇』三恵社、2016年
『看護学生のために医療倫理』(盛永/長島編、共著)丸善出版、2012年

参加費:300円

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

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南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

今後の日程

12月10日(土) 15時~18時 東洋大学 白山校舎 6102教室 (13時より運営委員会)
2017年
1月7日(土) 15時~18時 東洋大学 白山校舎 6103教室
2月 調整中
3月4日(土) 12時~18時 東洋大学 白山校舎 6102教室(13時より運営委員会)

◆10月例会(第259回総合部会例会)

日時:10月1(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 教室は未定

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

6号館からおいでの場合:建物入口からまっすぐ進み、奥に見えるエスカレーターで登りきった正面に見える建物が1号館となります。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきって左手奥に1号館の入り口が見えます。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:勝山 貴美子氏(横浜市立大学)

演題:「『気づき』からはじまる臨床倫-倫理研修における看護師の事例からの考察- 」

司会:冲永 隆子氏(帝京大学総合教育センター)

演題:倫理とは「社会の中で生きる人間が、自然、社会、他者に対してスムーズにかかわることができる共通の規範や原理(黒崎剛:生命倫理の教科書 ミネルヴァ書房 2014)」と定義される。看護の倫理は、看護専門職であれば当然このように行動する、という看護専門職として共通する規範である倫理綱領に基づき、内的な自律によって映し出される。その行動を看護倫理に基づく行動と定義することができる。看護師は医療が高度・複雑化し、患者の権利意識が高くなる中で様々な倫理的な問題に直面している。大学における看護基礎教育はもちろん、臨床においても新人看護師から看護部長まで倫理研修を行う機会は増加している。本例会では、看護師から提出される事例を検討し、その問題と課題について検討したい。

業績:

・勝山貴美子(2014):看護職のチーム医療における協働意識と自律性―歴史的背景と調査結果からの考察― 医学哲学・医学倫理、第32号pp33-42
・Santaro Kobayashi, Ken Kato, Nakako Fujiwara, Makoto Miyaji, Hiroshi、 Amano, Mitio Naito, Kimiko Katuyama, Kazunobu Yamauchi.(2013):Comparative study of ethical problems on national board exams in Japan for healthcare professions – specific examples of physicians, pharmacists, and speech therapists
International Journal of Medical Science and Public Health 2013 2(3) 376-381

・Kimiko Katsuyama,Yuichi Kouyama, Yasushi Hirano, Kenji Mase, Ken Kato, Satoshi Mizuno, Kazunobu Yamauchi(2010) : Computer Analysis System of the Physician-Patient Consultation Process, International Journal of Health Care Quality Assurance, Vol .23 Issue 4 pp378 – 399

◆9月例会(第258回総合部会例会)

日時:9月3(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 1403教室(1号館4階)

前回と教室が異なります。ご注意ください。

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物は6号館です。

6号館からおいでの場合:建物入口からまっすぐ進み、奥に見えるエスカレーターで登りきった正面に見える建物が1号館となります。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきって左手奥に1号館の入り口が見えます。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:中澤 武氏(明海大学)

演題:「痛みの意味と当事者の言葉」

司会:小阪 康治氏 (郡山女子大学)

要旨:本発表では、慢性の痛み経験の主観的意味に注目しつつ、医療者-患者関係の非対称性に配慮した当事者理解の方法を考えたい。
病苦の中に在って痛みを経験している人にとっては、痛みは疑いを容れない現実である。一方、痛みを感じていない他人にとっては、苦痛を訴える人の経験は、どこまでも解釈を要する現象である。その際には、当事者の痛みの身体的・言語的表現を受けとめ、その意味の解釈をとおして病苦の経験に共感する開かれた姿勢が重要になる。
医療に求められる役割は、痛み現象の原因としての機能不全を特定し、これに介入して調整する生物医学の分野にとどまらない。むしろ、病者が痛み経験のただ中にあっても打ちひしがれてしまわないように、また当人が痛みの経験にみずから意味を与えて可能なかぎり平常の歩みを続け、生の統合態を持ちこたえられるように支援することが医療の本義である。そのために必要な当事者理解の方法論として、プロセス・コンサルティングによる対話モデルの応用を検討する。

主要業績:

① 「安全と納得とのあいだで:産科医療に関するインフォームド・コンセント再考の一視点」,『医療と倫理』第8号,p. 13~20,2009年.
②「概念史研究:その意義と限界」,『日本カント研究』第13号,p. 53~69,2012年.
③「感性的認識の学としてのエステティカ: 18世紀ドイツ啓蒙と美学の条件」,『大学と学問の再編成に向けて』(加藤泰史編,行路社刊),p. 247~271,2012年.
④「ニューロエンハンスメントの倫理問題:ドイツ脳神経倫理学の論点」,『北海道生命倫理研究』第4号,p. 33~40,2016年.

参加費:300円

◆7月例会(第257回総合部会例会)

日時:7月2(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6103教室(6号館1階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:宮坂 道夫氏(新潟大学 大学院 保健学研究科)

演題:日本の臨床現場の現実と、それに適した臨床倫理の方法論の検討

司会:村松 聡氏(早稲田大学 文学学術院)

要旨:

臨床倫理は「理論と実践」や「原則と政治力学」等のパースペクティブ間のギャップが顕わになる現場であり、その間を往還する方法が不可欠である。演者は、医療系学生や医療従事者に対する教育や研修を行いつつ、臨床倫理の方法論を研究し、それらの成果を教科書『医療倫理学の方法』により臨床倫理の現場に還元しようとしてきた。現在改版の準備を進めている第3版では、ジョンセンらの四分割表を日本の臨床現場向けに修正したものと、ナラティヴ・アプローチを実践的に用いる方法とを新たに提案する予定である。本講演では臨床倫理全般にわたる演者の問題意識と、方法論研究の成果、実践的試みについて論じる。

主要業績:

①(単著)宮坂道夫:医療倫理学の方法 原則, 手順, ナラティヴ, 医学書院,2005年 / 2011年.
②(単著)宮坂道夫:ハンセン病 重監房の記録』, 集英社,2006年.
③(共著)Alexander Medcalf, Monica Saavedra, Magali Romero Sá, Sanjoy Bhattacharya eds. Leprosy: A Short History, Orient Blackswan, 2016, (pp.52-62, Michio Miyasaka: Leprosy in the Western Pacific and Japan)
④(共著)Meg Jensen, Margaretta Jolly eds. We shall bear witness: Life narratives and human rights. Wiscoinsin University Press, 2014, (Michio Miyasaka: Justice of Listening: Japanese Leprosy Segregation)
⑤(共著)Deborah Oughton, Sven Ove Hansson eds. Social and Ethical Aspects of Radiation Risk Management, Elsevier Science, 2013, (pp.177-195, Lessons from the Fukushima Daiichi Nuclear Disaster)

参加費:300円

今後の予定

9月3日(土)東洋大学白山校舎1号館1403教室

◆6月例会(第256回総合部会例会)

日時:6月4(土) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6103教室(6号館1階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:冲永 隆子氏(帝京大学総合教育センター)

演題:人生の最期をどう支えるか~「気づき」から始まるアドバンスケアプランニン

要旨:

本発表では、医学哲学・倫理学会が来年1月に主催する公開講座「『気づき』から始まる臨床倫理―治療方針をめぐるよりよい意思決定支援のために」の開催に向けて、アドバンスケアプランニング(ACP:事前ケア計画)の倫理的課題について検討する。

1990年代に入ってはじめて米国において、終末期の意思決定支援の一つであるACPが注目されるようになると、日本においてもその必要性が求められ実現に向けて検討されるようになった。本発表では、日本のACP研究の展望について、発表者が現在かかわる京都大学こころの未来研究センターにおける、終末期の生き方に関する講演会に参加した20-80代の男女1053人の一般市民を対象にした「ACP意識調査研究」の報告をもとに考察を行う。

最近の業績:

①冲永隆子「いのちをめぐるバイオエシックス―痛みの隠蔽に抗うために(特集 生命倫理の問い)」『宗教哲学研究』第31号、昭和堂、2014年、31-47頁。

②冲永隆子「生命倫理理論」塚田敬義・前田和彦編『生命倫理・医事法』、医療科学社、2015年、15-33頁。

③冲永隆子「終末期の意思決定支援に向けてのバイオエシックス」『帝京大学総合教育センター論集』7号、2015年、39-55頁。

④Takako Okinaga, “Bioethics for Decision Support on End-of-Life Care in Japan”, Teikyo Journal of Center for Fundamental Education, Vol.7, 2016, 3.pp.27-37.

⑤冲永隆子「病む人の『生の終焉』に寄り添うために~患者と家族の終末期の希望を実現するための倫理支援・ACP開発研究から(仮題)」『サイエンスとアートとして考える生と死のケア―第21回日本臨床死生学会大会の記録―』(日本臨床死生学会誌増刊号)エム・シー・ミューズ出版、2016年8月31日出版予定。

参加費:300円

今後の予定

7月2日(土)6103

◆5月例会(第255回総合部会例会)

日時:5月7(日) 15:00~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6103教室(6号館1階)

(4月例会会場とは教室・開始時刻が変わっています。ご注意ください。)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:小館貴幸氏(立正大学)

演題:死者の存在性について

司会:半田栄一氏(鶴見大学短期大学部)

要旨:

日本では2003年に年間死者が100万人を越え、2005年には年間の死者が出生者を上回るという「大量死の時代」に突入しており、もはや死をタブー視することはできない。昨今の終活ブームはその現れの一端といえよう。
かつてハイデガーは、現存在が「死への存在」であることを明らかにしたのであるが、私たちはそこに留まる存在ではなく、ここからさらに、死して「死者となりうる存在」でもあることを忘れてはならない。死者への気づきは、翻って「死すべき者」としての私たちの生のあり方にも少なからず影響を与えるのではなかろうか。そこで本発表では、「死者とはいかなる存在であるのか」ということについて、身体的意味の側面と人格的意味の側面から迫ってみたい。

研究業績:
①小館貴幸「「植物状態を生きる」ということ―カレン・アン・クィンランの「その後の物語を中心として―」、関東医学哲学・倫理学会『医療と倫理』第10号所収、2016年、44~53頁。
②小館貴幸「緩和ケアの意義」、『難病と在宅ケア』Vol.21 No.8所収、日本プランニングセンター、2015年、39~42頁。
③小館貴幸「死者とケア」、金井淑子・竹内聖一編『ケアの始まる場所 哲学・倫理学・社会学・教育学からの11章』所収、ナカニシヤ書店、2015年、146~168頁。
④小館貴幸「「生きる」を支える―難病介護という関わりの中から浮かび上がるもの―」、浅見昇吾編『死ぬ意味と生きる意味 ―難病の現場から見る終末期医療と命のあり方』所収、上智大学出版、2013年、135~170頁。
⑤関東医学哲学・倫理学会編『新版 医療倫理Q&A』、太陽出版、2013年。

参加費:300円

今後の予定

6月3日(土)6103
7月2日(土)6103

◆4月例会(第254回総合部会例会)

日時:4月10日(日) 16:45~18:00

会場:東洋大学 白山校舎 6102教室(6号館1階)

(3月例会会場とは教室・開始時刻が変わっています。ご注意ください。)

(当日は15時より、本学会の総会が同じ会場にて開催されます。

会員の方で欠席される方は事務局まで委任状(メールでも可)をお願します。)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:森 禎徳 氏((総合部会長)

演題:2016年度の年間テーマ:生命・医療倫理における倫理的課題の「気づき」

司会:岩倉 孝明氏(川崎市立看護短期大学)

要旨:

2017年1月16日に医学哲学・倫理学会が主催する公開講座「『気づき』から始まる臨床倫理――治療方針をめぐるよりよい意思決定のために」が開催されます。この公開講座は、臨床現場において医師と患者・家族の間に生じる様々なジレンマや対立をどのように解決すべきか、という重要かつ喫緊の課題について、ジョンセンらの4分割法やナラティブなどさまざまな視点から考察を加える試みとなっています。

この公開講座の開催に向けて、先月の平山先生のご発表を皮切りに、今年度の総合部会ではパネリストによる発表が逐次行われる予定ですが、「倫理的課題の気づき」というテーマは臨床現場だけでなく、広く生命・医療倫理全般に適用しうる ものだと考えられます。そもそも哲学・倫理学の問いは、まず問題を発見すること、つまり私たちが生きている現実の社会において生起している事象のどこが問 題なのかに気づくことが出発点となるからであり、問題が存在していることに気づくことなく通り過ぎてしまえば、問題解決に向けた思考や取り組みは永遠に生まれえないからです。その意味で、生命・医療倫理の分野においても、どこに、どのような倫理的課題が生じているのかに「正しく気づく」ことが、課題の解決に向けて進むための不可欠の第一歩であると言えるでしょう。

そこで2016年度の総合部会は、「生命・医療倫理における倫理的課題の『気づき』」を年間テー
マとして掲げ、生命・医療倫理においてともすれば看過されたり、あるいはその重要性を過小評価されるなどしてきたさまざまな倫理的課題に改めて目を向けることで、より充実した議論の契機となるような場を設けていきたいと考えております。

参加費:300円

◆3月例会(第253回総合部会例会)

日時:3月13日(日) 15:00~17:30

会場:東洋大学 白山校舎 6307教室(6号館3階)

(前回の会場と異なり、東洋大学になっています。当日6号館1・2階は他の学会の会場となっています。注意してください。)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:平山陽示氏(東京医科大学病院 総合診療科)

演題:「Jonsenの4分割を利用した臨床倫理カンファレンス」

司会:冲永隆子氏(帝京大学)

要旨:

本学にユネスコ生命倫理学講座国際ネットワーク日本支部が置かれたのを機に、倫理学教授の音頭の下、2012年に我々は臨床倫理研究会を発足させた。医師、看護師、倫理学者、ソーシャルワーカーをはじめとした多職種が集まり、ほぼ月に1回の定期的な臨床倫理カンファレンスを開催してきた。また年に2回は参加者をオープンにした臨床倫理ワークショップを開催してきた。その際、「何が問題なのか?」「どのように考えれば良いのか?」という点に参加者が気づきやすくするために利用したのがJonsenの4分割法である。それを利用した臨床倫理カンファレンスの実践を解説すると同時に、重要であると認識されているにもかかわらず、思うように参加者が増えない現状について報告する。

主要な業績:

Yoji Hirayama, Thomas E. Lohmeier, Robert L. Hester Hormonal and
circulatory responses to chronically controlled increments in right atrial
pressure Am. J.Physiol. 1990;258:H1491-H1497

Yoshifumi Takata, Yoji Hirayama, Sadamichi Kiypmi, et.al. The beneficial
effects of atrial natriuretic peptide on arrhythmias and myocardial
high-energy phosphates after reperfusion 1996;Cardiovasc Res:32:286-293

平山陽示 医療機関受診者を対象とした禁煙に関する意識調査報告 2010;Prog. Med. 30:219-227

Yoji Hirayama, Takashi Kawai, Junji Otaki, et. Al. Prevalence of
Helicobacter pyroli infection with healthy subjects in Japan J. 2014;
29(Suppl.4):16-19; Gastroenterol. Hepatol.

参加費:300円

◆2月例会(第252回総合部会例会)

日時:2月7日(日) 15:00~17:30

会場:東京医科大学病院  教育研究棟(自主自学館)3階 会議室B

(今回は東洋大学ではありません。また、JR新宿駅西口にある東京医科大学病院側に付属する建物が会場です。新宿3丁目駅(東口)側の東京医科大学ではありませんので注意してください。)

アクセス:http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/access.html

教育研究棟(自主自学館)への詳しい地図はこちら

http://www.tokyo-med.ac.jp/%E6%95%99%E8%82%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%A3%9F%28%E6%A1%88%E5%86%85%E5%9B%B3%29.pdf

東京都新宿区西新宿6-7-1
TEL:03-3342-6111(代表)
①JR、小田急線、京王線「新宿駅」西口
徒歩約10分
②西武新宿線「西武新宿駅」徒歩約10分
③都営大江戸線「都庁前駅」徒歩約7分
④東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」(東京医大病院前)徒歩約1分

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

発表:大井賢一氏(特定非営利活動法人 がんサポートコミュニティ)

演題:「終末期におけるQOD(Quality of Death) ―がん患者の心理社会的支援からの気づき」

司会:近藤弘美氏(清和大学)

要旨:

近年、がんの診断と治療は著しい進歩を遂げたにもかかわらず、がんと診断されたときに人は恐怖と不安に陥る。内閣府による世論調査(2014)で、がんに恐怖を覚る人は74.4%で、そのうち72.9%の人は「がんにより死のリスクが上乗せされる。だから怖い」と考えていた。社会保障制度改革推進法(2012)には「人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境を整備する」と規定され、社会保障制度改革国民会議報告書(2014)で「死すべき運命にある人間の尊厳ある死を視野に入れたQODを高める医療」とわが国において初めてQOD(Quality of Death)が言及された。
がん患者のQuality of Life(QOL)に関する研究は少なくない。死が遠い存在であるときQOLを問うことは可能であろう。しかし、死が間近に迫ったとき“生”に対する前向きな姿勢を問うQOLよりも、安らかな死を求めるQODがより重要になるのではないか。英誌The Economistによる調査によると、わが国のQODは2010年40ヵ国中23位、2015年80か国中14位との結果であった。
わが国では、これまでQODを考慮した終末期ケア(The End of Care)という捉え方が浸透していない。本発表ではQOD概念を明らかにし、これからの終末期ケアのあり方について議論したい。

主要な業績:

関東医学哲学・倫理学会編『新版医療倫理Q&A』編著,太陽出版,2013.担当:Q4-4インフォームド・コンセントを得なくてもいい場合はあるかpp.92-3/Q4-8患者のした決定には必ず従わなければならないかpp.100-1/Q5-9研究においてブラセボを使用することは許されるかpp.124-5/Q8-12患者の死後、遺族を援助しなくてもよいかpp.185-6

大井賢一・木阪昌知『歯科医療倫理Q&A』共著,太陽出版,2000

竹中文良・内富庸介(監訳)『がん患者・家族のためのウェルネスガイド―がんと診断されてもあなたらしく生きるために―』共訳,Parade Books,2013.(Kim Thiboldeaux and Mitch Golant, The Total Cancer Wellness Guide: Reclaiming Your Life After Diagnosis 1st Edition, BenBella Books, 2007).担当:第3章 アクティブな患者―がんサポートコミュニティーのアプローチpp.37-46/私たちは共にがんと闘いますpp.281-2/付録:米国国立がん研究所の2015年への挑戦pp.283-8

大井賢一:患者は医師に何を期待しているのか?―がん患者支援の視点から―,生存科学,Vol.23 B,pp.117-23,2013

大井賢一:地域コミュニティにおけるサポートグループの実践,厚生労働省科学研究助成金第三次対がん総合戦略事業、「厚生労働省戦略研究課題2;緩和ケアプログラムによる地域介入研究(OPTIM研究):緩和ケア普及のための地域プロジェクト報告書,pp.541-2,2013

◆1月例会(第251回総合部会例会)

日時:1月9日(土) 15:00~17:30

会場:東洋大学 白山校舎 6208教室(6号館2階)

(前回までの教室と異なっています。注意してください。)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:水野 俊誠氏(津田沼クリニック副院長、慶應義塾大学講師)

演題:「続・死の法的基準としての脳死」

司会:山本 剛史氏(慶應義塾大学)

要旨:

哲学者の小松美彦は、脳死の人が生きているという自らの見解を支持する論拠として、(1)脳死と判定された時に意識があったという本人の証言があること、(2)脳死の人がラザロ徴候を示す場合があること、(3)脳死の人は、臓器を摘出される時に激しく動く場合があるので、麻酔や筋弛緩薬を投与せざるを得ないこと、(4)脳死の人は長期にわたって成長し、心臓が拍動し続ける場合があること等を挙げている。第四の論拠について、筆者は論文「死の法的基準としての脳死」(『医学哲学 医学倫理』第33号、2015年、21-29頁)で既に考察したので、本発表では、残りの三つの論拠を検討することにしたい。

主要な業績

水野俊誠『J.S.ミルの幸福論――快楽主義の可能性』梓出版、2014年
水野俊誠『医療・看護倫理の要点』東信堂、2014年
水野俊誠「死の法的基準としての脳死」『医学哲学 医学倫理』第33号、2015年、21-29頁
Mizuno, Toshinari, “Problems concerning the concept of mental illness and mental disease,” Journal of Philosophy and Ethics in Health Care and Medicine 4, 2010, pp.69-87
水野俊誠「通約不可能性についての一考察」『倫理学年報』第57集、2008年、261-274頁

参加費:300円

*今後の例会予定日
2016年

2月以降未定

◆12月例会(第250回総合部会例会)

日時:12月6日(日) 15:00~17:30

会場:東洋大学 白山校舎 6102教室(6号館1階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

* 都営地下鉄三田線「白山」駅
A3出口から「正門・南門」徒歩5分
A1出口から「西門」徒歩5分

*都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

*東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

*東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

*JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:石田安美氏(お茶の水女子大)

演題:「正常さ」は役に立つか:その倫理学的有効性について

司会:森 禎徳氏(東邦大学)

要旨:

本年度の医学哲学・倫理学会全国大会で、「正常さ(Normality)」についてのワークショップ(WS)を行った。本発表は、その報告を踏まえて、生命倫理における「正常さ」の重要さについて、さらに一歩踏み込んで議論できればと考えている。

「正常」とは「正常である状態」のことであるが、(体型や歯並びのように)医学的・生物学的な「正常さ」が、社会的・倫理的な規範として働くことがある。現代医療では、治療とエンハンスメントの境界として用いられることもある。そうした「正常さ」の重要性を踏まえ、WSでは、心理学、神経工学、先進医療の3点から3人の論者に発表してもらった。本発表の前半は、それを総括する。

後半では、WSでの議論を踏まえ、Eva Kittay氏の「the desire for normality」の概念などを引用しながら、「正常さ(normality)」と倫理的規範(norm)の関係について考える。

最近の業績

・「『自律性』を汚染するもの ――『倫理のパッケージ化』試論」(上智大学生命倫理研究所、『生命と倫理』)

・「ICにおける『緩やかなパターナリズム』の正当化の検討」(日本生命倫理学会、『生命倫理』Vol.24, No.1)
・“On the Possibility of Explanatory Pluralism in Neuroethics”(Journal of Philosophy and Ethics in Health care and Medicine、No.6)62

参加費:300円

*今後の例会予定日
2016年
1月9日(土)

◆11月例会(第249回総合部会例会)

日時:11月21日(土) 15:00~17:30

(今回はいつもと異なる日程になっています。ご注意ください。)

会場:東洋大学 白山校舎 6102教室(6号館1階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メ インエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっ すぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守 衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

 都営地下鉄三田線「千石」駅

A1出口から「正門・西門」徒歩7分

東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:尾崎恭一氏

演題:清水哲郎氏の医療倫理体系の検討

司会:江黒忠彦(帝京大学)

要旨:

1. 清水氏の医療への哲学的関心は、身内の治療というリアルな経験から始まり、その方法は医療者の現場の言葉を受けて対話し共に考えることにあった。

その点で、当時定義の定まらなかった臨床哲学はともかく、当時の応用哲学や生命倫理(学)の上から目線を拒否する「医療の哲学」であったのである。

2.その後の考察にも、この当初の視点が貫かれ、今や独自の医療「臨床倫理」体系をなすに至った。

それは、医療倫理諸原則の独自の関連づけ、それらの原則で裁断できない場合の決疑論の独自の解釈と提案、そして臨床の場で議論するための独自の義務書式の提言と普及活動、さらには医学会内部の終末期医療の倫理指針の責任作成にまで及んでいる。

3.こうした清水医療倫理について、以下の視点から理論的特徴を明確に理解できるようにしたい。

その特徴把握の視点とは、価値観と倫理観、道徳性と遵法性、義務論と帰結論、自律とケア責任などであり、こうした視点から清水氏の理論と提言を検討することにしたい。その上で、その評価に至ることができれば、と考えている。

4.主要参考文献

1997年『医療現場に臨む哲学』、2000年『医療現場に臨む哲学2』、2004年(編著・内2論文)『臨床死生学』No.3、2009

参加費:300円

*今後の例会予定日
12月6日(日)
2016年
1月9日(土)

◆10月例会(第248回総合部会例会)

日時:10月3日(土) 15:00~17:30

会場:東洋大学 白山校舎 6102教室(6号館1階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メインエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっすぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

 都営地下鉄三田線「千石」駅

A1出口から「正門・西門」徒歩7分

東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:宮脇美保子(慶應義塾大学看護医療学部)

演題:「看護実践とケアの倫理」

司会:冲永隆子(帝京大学)

要旨:

1980年代、ギリガンに始まる人と人の関係性を重視した「ケアの倫理」は、誰もが潜在的脆弱者(高齢社会、繰り返される大災害など)であることを意識せざるを得ない現代社会においてますます重要となっている。特に、人間が人間に「関わる」ことを基盤におく看護学においては、それまで軽視されてきたケアの価値が問い直されるようになった。ワトソン、ボイキン、ベナーといった多くの看護理論家は「ケアリング」を看護の本質として位置づけている。こうした理論に共通しているのは、人への関心、気遣い、その人がもつ強みを大切にし、人としての尊厳を守ることへの責任を引き受けようとしていることである。発表では、具体的事例をもとに、臨床倫理においては、従来の倫理原則と補完し合う関係にあるケアの倫理の重要性と課題について検討したい。

業績
1. 身近な事例で学ぶ看護倫理(単著), 2nd.Ed.中央法規出版,2008
2. 看護実践のための倫理と責任(単著), 中央法規出版,2014
3. 看護師が辞めない職場環境づくり(単著), 中央法規出版,2012
4. シリーズ生命倫理学 14巻 看護倫理(編著),丸善出版、2012
5. ケアリングとしての看護 (共訳),ふくろう出版,2005.

参加費:300円

*今後の例会予定日
11月21日(土)
12月6日(日)
2016年
1月9日(土)

◆9月例会(第247回総合部会例会)

日時:9月5日(土) 15:00~17:30

会場:東洋大学 白山校舎 6102教室(6号館1階)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

西門正面の建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合】

メインエントランス(正門)「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっすぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がった左手通路側にあります。守衛室の裏側にある感じです。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

 都営地下鉄三田線「千石」駅

A1出口から「正門・西門」徒歩7分

東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:羽金 和彦氏(栃木医療センター)

演題:「臨死体験と医療、文化、宗教との関わり」

司会:長島 隆氏(東洋大学)

要旨:

臨死体験とは、心停止等により意識消失となった後に蘇生した人が、意識消失中に起こったと記憶している体験のことです。幽体離脱、光の世界、霊的な存在との出会いなどの良く似た体験が報告されてきました。科学的な検討から、臨死体験は脳の生理学的反応と考えられ、人類の歴史上普遍的に存在した事象と考えられます。臨死体験後に人格が変化し、自己受容、反競争主義、神聖な目的意識、死の恐怖の克服、死後の世界の確信、魂の不滅、輪廻を信じる、のような変化が、臨死体験者に起こることが報告されています。宗教者の多くが臨死に近い状態で神の啓示を受けていることからも、臨死体験が死後の世界、魂の不滅等の概念を人類にもたらした可能性があると思います。

業績
1.ヒューリスティクスと医療安全 第17回日本医療マネジメント学会2015 6月
2.本邦におけるヘルニア圧迫固定療法 第52回日本小児外科学会 2015 5月
3.中絶倫理の歴史 第30回日本小児外科学会秋季シンポジウム 2014 10月
4.乳児の血尿 小児外科45(2) 2013

参加費:300円

*今後の例会予定日
10月3日(土)
11月14日(土)
12月5日(土)

◆7月例会(第246回総合部会例会)

日時:7月5日(日) 15:00~17:30

(今回は日曜日です。ご注意ください。)

会場:東洋大学 白山校舎 6102教室(6号館1階)  西門から入った建物が6号館です。

【正門・8号館側からお越しの場合、メインエントランス「甫水の森」の階段を上りきった正面に見える5号館(円了記念館)横のエスカレーターでいったん地下に降りてそのまま通路をまっすぐ歩き、守衛室を左手に見ながら4段ほどの階段を上がると6号館内に入ったことになります。今回の会場は、その階段を上がったところの左手通路側にあります。守衛室の裏側にある感じです。】

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

  都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:中澤 武氏(所属:明海大学)

演題:「病気概念の主観性および医療実践における構成的意義について」

要旨:

本発表の課題は、病気概念の主観的構造に注目し、医療者の支援行為に対する病気概念の実践的意義を示すことにより、医療者-患者関係の非対称性を考慮した支援の在り方を検討することである。
人は、みずからを病気と見なし病気に対する態度を決定することができる。病者は、単に病苦を受動的に受けとめることもできれば、病苦からいわば距離をとって能動的に病気に対処することもできる。そこには、当人の生活状況や病気の程度、病歴等さまざまな要因が働いているだろう。とはいえ、病者の態度を左右するのは、必ずしも疾患の客観的所見だけではない。むしろ、病者自身が心身の状態をどのようなものとして感覚し、どのような医療支援を必要と見なすか、その解釈が決定的な意味を持つのである。
こうした病気概念の主観的側面は、理論的には、人間の「脱中心的定位」(H.プレスナー)という人間学的構想によって基礎づけられ得る。これに対して、実践的には、みずからの心身の状態を病気と見なし、自律性の毀損を認識しつつ本来の統合態の回復を望む患者の自己認識が、医療者の行為に対する実践的要請を基礎づけている。それゆえに、医療者に求められる支援は、経験的に記述可能な生命現象の機能不全を調整することだけにとどまらない。むしろ、統合態を喪失した患者を支え、損なわれた自律性を回復するためには、患者の有する病気概念の主観的解釈に働きかけ得るアプローチこそが、医療行為の構成的要素として認められなければならない。
そのようなアプローチを実効のあるものとするために、医療者-患者関係の非対称性を考慮しつつ、医療実践の場に応用し得る対話モデルの構造を考える。

明海大学歯学部、東京薬科大学、小諸看護専門学校(各非常勤講師).
早稲田大学文学研究科博士課程退学.トリーア大学(ドイツ)哲学博士(Dr. phil.).

主な研究テーマ:ドイツ18世紀啓蒙、生命倫理・医療人文学,ビジネス倫理.

業績

Kants Begriff der Sinnlichkeit(frommann-holzboog社,2009年),

「概念史研究:その意義と限界」(日本カント協会編『日本カント研究 カントと形而上学』理想社,第13巻,2012年),

「安全と納得とのあいだで:産科医療に関するインフォームド・コンセント再考の一視点」(『医療と倫理』日本医学哲学・倫理学会関東支部,第8号,2009年),

Whistleblowing und ethisches Handeln in der japanischen “Corporate Society”(Kritisches Jahrbuch der Philosophie, Königshausen & Neumann, Beiheft 9,2011年など.

司会:小館 貴幸氏(立正大学)

参加費:300円

*今後の例会予定日
9月5日(土)
10月3日(土)
11月14日(土)
12月5日(土)

◆6月例会(第245回総合部会例会)

日時:6月6日(土) 15:00~17:30

会場:東洋大学 白山校舎 6214教室(6号館2階)  西門から入った建物が6号館です。

〒112-8606  東京都文京区白山5-28-20

(前回の東京医科大学から会場が変更になっています。ご注意ください。)

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/access/access-hakusan.html

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

  都営地下鉄三田線「千石」駅
A1出口から「正門・西門」徒歩7分

東京メトロ南北線「本駒込」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩5分

東京メトロ千代田線「千駄木」駅
1番出口から「正門・南門」徒歩15分

JR山手線「巣鴨」駅
南口から「正門・西門」徒歩20分
都営バス10分(「浅草寿町」行「東洋大学前」下車)

発表:大西奈保子氏(所属:帝京医科大学)(予定)

演題:「在宅でがん患者を看取った家族に関する研究~看取りの覚悟に焦点を当てて」

要旨:

家族が在宅で患者を看取れるように支援することは,がん患者の在宅ケアには不可欠である.そこで,がん患者を在宅で看取った家族の覚悟を支えた要因を明らかにすることを目的として,がん患者を在宅で看取った家族15名からなぜ在宅で看取ることができたのかという問いを立てて半構成的インタビューを試み,その内容を質的帰納的に分析した。
その結果,がん患者を在宅で看取った家族の覚悟を支えた中心的要因は,家族の人生観・死生観である≪在宅での看取りを受け入れる思い≫,家族を取り巻く人間関係である≪周囲の人々の協力≫,家族が患者・家族の置かれた現状を認識する≪在宅ケアを継続する勇気≫の3つであった.
家族が在宅で患者を看取る覚悟を支えるためには、家族の人生観・死生観と直結している≪在宅での看取りを受け入れる思い≫が土台となり、その上に≪周囲の人々の協力≫と≪在宅ケアを継続する勇気≫の柱を立ててはじめて家族の覚悟を支えることができると考える。家族の看取りの覚悟を医療者が支えるためには、この3つの要因に介入していくことであるが、≪周囲の人々の協力≫≪在宅ケアを継続する勇気≫は,制度を利用したり教育的に支援したりして比較的看護が介入しやすいが,≪在宅での看取りを受け入れる思い≫は,患者本人を含む家族の人生観や死生観の部分が強く表れており,特にがん患者の在宅ケアの場合,在宅ケア期間が短いということもあり,そこに看護が介入するのは難しいと言える.

業績
1)大西奈保子:介護老人福祉施設で看取りケアに携わる介護者の態度、東都医療大学紀要、3(1)、31-39、2013年.
2)大西奈保子「在宅医療におけるホスピスケア~実現に向けての教育とシステム構築 の提案」平山正実編著『死別の悲しみから立ち直るために(臨床死生学研究叢書2)』、2010年3月、聖学院大学出版会.
3)大西奈保子:ターミナルケアに携わる看護師の”肯定的な気づき”と態度変容過程、日本看護科学会誌、29(3)、34-42,2009年.

司会:青山彌紀氏(所属:ドイツ日本研究所)(予定)

参加費:300円

*今後の例会予定日
7月5日(日) 発表(中澤武氏)
9月5日(土)
10月3日(土)
11月14日(土)
12月5日(土)

◆5月例会(第244回総合部会例会)

日時:5月9日(土) 15:00~17:30

会場:東京医科大学 第二看護学科棟 2階 205講義室

(前回までの上智大学から会場が変更になっています。ご注意ください。)

アクセス:http://www.tokyo-med.ac.jp/access/

アクセスの際の注意: 当日は道案内の掲示などは出ていません。

                  正門をまっすぐ50mほど進んだ右手の建物の2階に会場があります。

演者:尾久 裕紀 (おぎゅう ひろき)氏
演題:Informed consentにおけるNudgingの意義と問題点

所属:大妻女子大学

要旨;
伝統的な医師-患者関係では、「専門家である医師は、何が患者のためになるかを知っているので任せておけばよい」 というものであったが、Informed consent(以下ICと略す)ではこれは医師のパターナリズムとして否定された。そして自分の身体にかかわることは自分で決めるという自己決定が尊重されることとなった。
一方、人間の意思決定は偏る傾向にあり、特に不健康のときには必ずしも合理的または論理的ではないということも指摘されている。そのような場合、患者の(本来であれば選択しない)「誤った判断」を修正することは医師のパターナリズムになるのか?
個人の選択の自由を制限することなく、その人の利益を最大にする決定を行うためのNudgingは、リバタリアンパターナリズムの特徴の1つである。倫理的に正当であるならば、Nudgingはパターナリズム的善行と自律の尊重の間の古典的なジレンマを克服する可能性と共に、ICについて重要な新しいパラダイムを提供することになる。
今回、日常臨床の場で行われているICにおけるNudgingの意義およびその問題点について若干の考察を試みたい。

参加費:300円

◆4月例会(第243回総合部会例会)

日時:4月5日(日) 15:00~17:30

会場:上智大学 2号館10階ドイツ語学科会議室(6Fから10Fに移動しました)

アクセス: http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/map/map_yotsuya

アクセスの際の注意: 当 日は道案内の掲示などは出ていません。土曜・日曜日は駅に 一番近い門は閉ざされています。土手沿いの道を進み、正門からお入り下さい。正門 を入ってすぐ左にある大きな建物が、2号館です。エレベーターは6つありますが、 半分(片側サイド)は5階までしか行きません。ご注意ください。エレベーターを降 りましたら、そのまま右にまっすぐお進み下さい。突き当たりの右側がドイツ語学科 会議室になります。

演者:森 禎徳 氏                               演題:「障害新生児に対する治療差し控えの倫理的妥当性ーー「障害に配慮した生命倫理学」という視座」について

所属:東邦大学

要旨:1970年代初頭にアメリカで公表された「障害新生児に対する治療差し控え」という問題は、日本でも1986年のいわゆる「仁志田ガイドライン」以降、そ の妥当性や治療・不治療の境界線について議論が行われてきた。その一方で、「条件次第では、先天的に重い障害を持つ新生児に対して治療を差し控えることも 許されうる」という基本的な点については、疑問視されることがほとんどなかったとも言える。本発表では障害新生児に対する治療差し控えが、「自律の絶対的 欠如」という点において、通常の終末期における治療停止(尊厳死)とは本質的に異なっていることを指摘し、そのような行為を正当化するためにしばしば用い られる「最善利益」や「無益性」といった概念が、はたして自律の絶対的欠如を補填するに足るかを検証する。その上で、治療差し控えに反対する「障害学」の 立場や主張を紹介しつつ、A・ウーレットが提唱する「障害に配慮した生命倫理学」という新たな視座の意義を考えたい。

参加費:300円

2014年度の年間テーマ:
終末期における治療の中止・差し控えと、その倫理的問題

◆3月例会(第242回総合部会例会)

日時:3月8日(日) 15:00~17:30

会場:上智大学2号館13階法学部大会議室(2-1315)

アクセス:法学部大会議室(2-1315)ですが、いつも行われているドイツ語学科会議室と同じ上智 大学2号館内にあります。ただ6階ではなく13階にあり、エレベーターを13階で降りたら 右に進み、右側一番奥の扉が入り口となっている会議室です。

演者:棚橋 實 氏                               演題:「精神と実証主義(承前)」について

所属:芝浦工業大学

要旨:昨学の学会の大会で論旨は発表したが、さらに詳細に発表したいという趣旨である。精神疾患の急増について、これを時代の背景と歴史的転換をふまえて考察したが、単に医学的な見地からだけではなく、実証主義的な傾向の優勢な時代にあって、精神のあり方を根本から検討したいと考えている。精神については、西欧の二元論に基づいた見方があることに留意しなければならない。それはデカルトとパスカルとの論争による精神と物質の対立からくる二元論が鮮明になるにつれて。ようやく心と物の対立において哲学の対立が顕著になった。そしてその後、自然科学の発展と共に、実証主義が世界を席巻し、この対立は深刻さを増している。ここにおいて精神のとらえ方を一層深く、明確にしたいと考えている。

参加費:300円

◆1月例会(第241回総合部会例会)

日時:1月17日(土) 15:00~17:30

会場:上智大学2号館13階法学部大会議室(2-1315)

アクセス:法学部大会議室(2-1315)ですが、いつも行われているドイツ語学科会議室と同じ上智 大学2号館内にあります。ただ6階ではなく13階にあり、エレベーターを13階で降りたら 右に進み、右側一番奥の扉が入り口となっている会議室です。

演者:小館貴幸 氏                               演題:「ケアの物語としてのカレン・アン・クィンラン」について

所属:立正大学

要旨:尊厳死を考える上で決して欠かすことができないのがカレン・アン・クィンランの事例である。今から40年前、「死ぬ権利」の是非について、その裁判の行方は世界中で論争を巻き起こすこととなった。カレンの事例は、これまで法的観点や生命倫理学的観点では多く議論されてきたが、果たして生身の「人間の物語」として語られたことがあっただろうか。その判決の注目度に反比例し、人工呼吸器取外し後の9年間についてはほとんど語られることはなかった。しかし、彼女を想う人々と紡ぎ出されたこの9年間こそ、彼女の大事なもう一つの物語に他ならない。尊厳死法の提出も現実味を帯びている日本の現状を鑑みても、「尊厳死」という言葉のきっかけとなったカレンの物語を「完全な物語」として再び見直すことは決して無意味ではあるまい。本発表では、カレンへのケアに焦点を当て、特に人工呼吸器取外し後の9年間を浮かびあがらせることを意図するものである。

参加費:300円

◆11月例会(第239回総合部会例会)

日時:11月29日(土) 15:00~17:30

会場:上智大学 2号館10階ドイツ語学科会議室(6Fから10Fに移動しました)

アクセス: http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/map/map_yotsuya

アクセスの際の注意: 当 日は道案内の掲示などは出ていません。土曜・日曜日は駅に 一番近い門は閉ざされています。土手沿いの道を進み、正門からお入り下さい。正門 を入ってすぐ左にある大きな建物が、2号館です。エレベーターは6つありますが、 半分(片側サイド)は5階までしか行きません。ご注意ください。エレベーターを降 りましたら、そのまま右にまっすぐお進み下さい。突き当たりの右側がドイツ語学科 会議室になります。

演者:山口育子 氏                               演題:「患者・家族からの電話相談を通して見えてくる終末期における治療の差し控えや中止の問題点」について

所属:NPO法人ささえあい医療人権センターCOML

要旨:日常の活動の柱である電話相談は、24年間で総数54000件を超えています。その中には、終末期の治療にまつわるさまざまな悩みや葛藤も寄せられています。その中から、治療の中止や差し控えに関係する具体的な内容をご紹介するとともに、患者の終末期と向き合う医療者に考えていただきたい内容をお伝えしたいと思っています。

参加費:300円

◆10月例会(第238回総合部会例会)

日時:10月18日(土) 15:00~17:30

会場:上智大学 2号館10階ドイツ語学科会議室(6Fから10Fに移動しました)

アクセス: http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/map/map_yotsuya

アクセスの際の注意: 当 日は道案内の掲示などは出ていません。土曜・日曜日は駅に 一番近い門は閉ざされています。土手沿いの道を進み、正門からお入り下さい。正門 を入ってすぐ左にある大きな建物が、2号館です。エレベーターは6つありますが、 半分(片側サイド)は5階までしか行きません。ご注意ください。エレベーターを降 りましたら、そのまま右にまっすぐお進み下さい。突き当たりの右側がドイツ語学科 会議室になります。

演者:町野 朔 氏                               演題:「終末期医療のガバナンス」について

所属:上智大学

要旨:1. かつては、病気、加齢、死は本人とその家族、そして、彼らに近しい人たちの問題であり、基本的には私的な領域に属するものであった。しかし現在は、人々の終末に至るまでの人生に医療・福祉のプロフェッションが関わり、人々が病院で死ぬことが通常になっている。個人の死はもはや純粋に私的な問題ではなく、公的な政策決定(public policy)が要請される問題になっている。そして、終末期医療は医療の専権事項ではなく、医師と本人の「阿吽の呼吸」にのみ委ねられるものでもないのである。終末期医療においてもガバナンスが必要である。                         日本では、終末期の患者について行われた医療の中止(抜管など)に対して警察が介入する事件がいくつか起こり(道立羽幌病院事件〔2004年2月〕、射水市民病院事件〔2005年3月〕)、国民の間に日本の終末期医療に対する不信を生じさせた。他方、日本の医療関係者たちの間では、日本の法状況は不明確であり、自分たちの行動が警察の介入を招くことがないか、家族などの関係者にどのように対応すべきか分からない、などの不安があり、明確なルールを求める声が上がっている。                   2. 問題は2つある。第1はガバーンすべきルールの内容であり、第2はガバナンスの方法として何が適切かである。この2つは別の次元に属する問題であり、両者を混同すべきでも、融合すべきでもない。                            現在は、議論の重点は第2の問題に移っている。                  厚生労働省は「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」(2007年)を作った。その後、日本医師会、各医学会からも、各種のガイドラインの提言が出ている。これに対して、終末期医療のガバナンスのためには法律が必要であるという意見もある。「尊厳死法制化を考える議員連盟」は2種類の案からなる「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」を公表している(2012年)。これは、きわめて限定された範囲でliving willに法的効力を認めようとするものである。               報告者は、日本の状況から見るなら、終末期医療のガバナンスの方法としては、立法は不適切だと思っている。

参加費:300円

◆9月例会(第237回総合部会例会)

日時:9月21日(日) 15:00~17:30

会場:東洋大学白山校舎8号館(大学院棟)中2階第2会議室

アクセス:こちらを参照ください

演者:船木 祝 氏                               演題:「高齢者の在宅における終末期医療の哲学的問題――地域の独居高齢者問題を手がかりにして」について

所属:札幌医科大学医療人育成センター

要旨:高齢化社会における重大な問題のひとつとして、一人暮らし高齢者の問題がある。孤独死、孤立化といった問題が社会において取り沙汰されているが、実際の高齢者一人一人がどのような思いで、どのような生活を送っているのか、その実情は十分に明確になっているとはいえない。そこで、本発表は、北海道の都市部札幌市と、全国的に見ても高齢化率が高い地域である留萌市に暮らす独居高齢者へのインタビュー調査を踏まえて、独居高齢者の現状を浮かび上がらせるとともに、そこにある哲学的問題について考察をすることを目的とする。独居高齢者は、さまざまな困難をかかえながらも、生活において工夫をしたり、バランスをとったり、周囲を観察したりしながら、当たり前の日常を送っている。そのような生活の根底にある考え方とはどのようなものか、という哲学的問題が浮かび上がる。そして、「今を大切に生きる」、「気楽な関係・場」、「人生・人間のモデル」、「現実の受容・後悔」、「他者に必要とされることの満足感」といったカテゴリーが考察対象になる。

参加費:300円

◆7月例会(第236回総合部会例会)

日時:7月6日(日) 15:00~17:30

会場:上智大学2号館法学部大会議室(2-1315)

アクセス:法学部大会議室(2-1315)ですが、いつも行われているドイツ語学科会議室と同じ上智 大学2号館内にあります。ただ6階ではなく13階にあり、エレベーターを13階で降りたら 右に進み、右側一番奥の扉が入り口となっている会議室です。

演者:三羽恵梨子 氏                               演題:「治療とエンハンスメントとの道徳的差異の検討:医療者に対する道徳的負荷を手がかりに」について

所属:東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻                  専門分野:医学哲学、医療倫理

要旨:本発表においては、エンハンスメント(増強的介入)を題材として、この概念の意味・射程を検討する。エンハンスメントの定義については必ずしも研究者の間で明確な一致点が見いだされているわけではないが、それが肉体的改良、知的改良、道徳的改良等の形をとることは一般的に受け入れられている。その上で、多くの議論においては、この「エンハンスメント」を「治療」と区別して、前者を許容しない立場が見られる。この議論においては、「エンハンスメント」は、身体への技術的介入という包括的な概念の中で「治療の補集合」として位置づけられる。しかし、この「エンハンスメント=治療ではない身体介入」という定義は、それ自体では何の示唆を与えるものではなく、この定義が機能するためには、「治療とは何か」という問いに答えることが必要となる。だが、この「治療の定義」自体も自明ではない。治療は、しばしば「健康を実現する/病気を除去する手段」として語られるが、その健康・病気の概念自体が文脈により揺らぎ、容易には捉え難いものだからである。本発表では、この問題関心の下で、まずは一般的な意味での健康・病気の定義に関する議論を概観した上で、医療の目的の側から治療/エンハンスメントの議論を特徴づける。これを通じて、エンハンスメントという概念を、「治療の補集合」として消極的に捉えらるとどまらず、我々が「治療」という営為に対して有している期待をあぶり出す手がかりとして積極的に用いうる可能性がないか検討することが、本発表の意図するところである。

参加費:300円

◆6月例会(第235回総合部会例会)

日時:6月7日(土) 15:00~17:30

会場:東洋大学白山校舎6号館4階6406教室

アクセス:http://www.toyo.ac.jp/site/campus/campus-hakusan.html

演者:荒川迪生 氏                               演題:「安楽死・尊厳死をめぐる終末期医療の昏迷」について

所属:荒川医院、岐阜リビング・ウイルのあり方を考える会

要旨:生存の基本権とともに、死の迎え方の選択権の多様性が求められている。終末期の生存自体における不条理な苦痛を除くために、生命を意図的に短縮する安楽死がある。自発的積極的安楽死、自発的消極的安楽死を合法視する社会がある。消極的安楽死では、未だに生存が可能な疾患末期において、治療そのものが不開始・中止される。一方、自然な死を迎える尊厳死、自然死がある。そこでは死期が切迫し、もはや生存が不可能な生命末期において、単に死に逝く過程を過剰に引き延ばすに過ぎない延命措置が不開始・中止される。これは生命の意図的短縮ではなく、自然終焉である。このように死期の切迫度と治療義務の限界を考慮した場合の死の選択は許容されるべきであろう。我が国においては、死を迎えつつあるとする時期の定義があいまいなうえに、本人としては直面してもいない病態を乱暴に推定して、生存の尊卑を誇大視する風潮がある。そして、近い将来には死を避けることができない終末期の疾患末期であっても、未だ安定した相当の生活ができるにも拘らず、生きるに値する生存か否かに偏重する危うい風潮がうかがわれる。あいまいな尊厳死の美名に追いやられ、早く死に逝くことの美化は危険である。終末期にある患者とその家族に対する社会支援が不十分なこと、医療現場においても生命倫理やチーム医療が未熟なこと、司法的判断も成熟途上とも考えられる現代にあっては、まず国民の成長を促すことが肝要であり、いたずらに、解釈変更が起こりうる結論を急ぐ社会であってはならない。

参考資料:①昏迷の終末期医療 届かぬ医師のこころ 疎外される患者、岐阜リビング・ウイルのあり方を考える会編著、岐阜新聞社発行、2013年(分担執筆)➁荒川迪生、神原健治郎:自殺未遂事件に学ぶー保険給付制限と昏迷医療と司法判断、月刊/保険診療 2014;69:68-71

参加費:300円

◆5月例会(第234回総合部会例会)

日時:5月17日(土) 15:00~17:30

会場:早稲田大学 戸山キャンパス33号館7階現代人間論系論系室

アクセス: 戸山キャンパスの行き方 戸山キャンパス1 戸山キャンパス2

演者:羽金和彦 氏                               演題:「終末期の現状と倫理的検討課題」について

所属:国立病院機構 栃木医療センター 統括診療部長               専門分野:小児外科

要旨:現在、日本人の8割が病院で亡くなっており、終末期に医療が関与することは当然と思われています。しかし、50年前には逆に8割が家庭で亡くなっていました。本報告では、最初にライフケアシステム(辻彼南雄代表理事)により発表された「理想の看取りと死に関する国際比較研究」を紹介します。本邦における終末期の現状と諸外国との比較が行われた研究です。次に終末期の病態を概観し、終末期に行われる医療的処置の効果と
意味について整理するために、三種類の死の軌道(trajectory):がん、心疾患、認知症に関するLynn&Adamsonの研究を紹介します。各々の死の軌跡を分けて考えることは終末期医療の倫理を考えるために必要な事と思います。さらに、医療施設で用いられている延命医療、蘇生拒否のインフォームドコンセントを提示し、各学会の終末期医療に関するガイドラインの現状を報告します。最後に死に携わる者から見た終末期医療における倫理的課題と現状を列挙したいと思います。

参加費:300円

◆4月例会(第233回総合部会例会)

日時:4月13日(日) 16:30~19:00

会場:上智大学 2号館6階ドイツ語学科会議室

アクセス: http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/map/map_yotsuya

アクセスの際の注意: 当 日は道案内の掲示などは出ていません。土曜・日曜日は駅に 一番近い門は閉ざされています。土手沿いの道を進み、正門からお入り下さい。正門 を入ってすぐ左にある大きな建物が、2号館です。エレベーターは6つありますが、 半分(片側サイド)は5階までしか行きません。ご注意ください。エレベーターを降 りましたら、そのまま右にまっすぐお進み下さい。突き当たりの右側がドイツ語学科 会議室になります。

演者:奥田純一郎 氏                              演題:年間テーマ「終末期における治療の中止・差し控えと、その倫理的問題」について

所属:上智大学

要旨:今回の報告においては、2014年度関東医学哲学・倫理学会(以下、本会)総合部会の年 間テーマ「終末期における治療の中止・差し控えと、その倫理的問題」について趣旨説 明と、関連する論点の提示を行う。 年間テーマは、2015年1月27日に実施される予定の日本医学哲学・倫理学会(以下、全 国学会)公開講座と同じである。今年度の本会総合部会の活動は、この全国学会公開講 座に向けての準備と、終了後に同公開講座の成果を踏まえた議論を継続するための足掛 かりを作ることを中心に行う予定である。 同公開講座の企画によれば、終末期医療における実践では患者・家族・医療従事者らの 「話し合い」が重要であるとの認識は今日共有されているが、医療従事者と患者側の情 報格差から医療従事者側の裁量権による「死の管理化」がおこなわれうること・患者本 人の意思が不明な場合の代行決定権行使者として家族が適任であるのか不明であること ・「話し合い」の形式や程度に関する具体的な基準が不明であること等の疑問点が提示 されており、その考察のために公開講座では、医療従事者(医師・看護師)、患者・家 族のオブザーバーを務めてきたNPO法人関係者の声を聴き、また全国学会会員による 理論的視座の提示を踏まえ、一般市民がこの問題に関し考察を深める機会を与える、と している。 本会総合部会としては、今年度を通じ、同公開講座企画書で指摘された論点につき議論 を深めることを中心に活動する。また同時に、企画書では直接指摘されていない論点に ついても議論を重ね、それによって公開講座の成功に寄与することを期する。例えば ・事前の「話し合い」の副作用(終末期医療の差し控えを決めた患者には、本来なすべ き治療に関しても懈怠が生じうる・あるいはそのように誘導される危険性) ・実体的な許容範囲が明示されていない手続き的「話し合い」ガイドラインの哲学的含 意 ・終末期医療に関する実体的許容範囲を定める(あるいは定めない)立法・行政の責任 ・患者本人が無能力の場合でも決定をなす場合の「代行」という法的構成の適切性 ・本人以外の者が決定する場合の「誰が」(決定主体)「どの程度」(決定範囲)問題 と、その前提としての「何故」(決定理由)問題の連関と断絶 等が考えられるが、この他にも論ずべき問題はあると思われる。年度初頭の4月例会の 議論を通じて、論ずべきこと・その程度や範囲・適切な報告者についての情報交換を行 って頂ければ幸いである。

参加費:300円


これまでの総合部会の記録は、こちらをご覧下さい。

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総合部会-今後の予定・発表者募集ほか
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1)4、5、6月例会の発表に関する問い合わせ

※当日配布の原稿・資料は、事務局でお預かりしておりますので、ご希望の方は事務 局までお問い合わせください。

2)総合部会例会年間予定/発表者募集年間予定
(敬称省略.()内は司会者)
未定

3)総合部会月例会 発表者募集
※月例会は原則として毎月第1土曜日に開催されますが、月により変更になる場合があります。詳しくは、来月以降の案内でお知らせします。

発表者募集

○日本医学哲学・倫理学会関東支部総合部会は、今年度の年間テーマ に沿った発表者を募集しています。その他任意のテーマでの発表も歓迎 します。
発表ご希望の方は、事務局または各運営委員までお知らせください。

○発表時間は当日発表者の数により、30分から60分程度です。
これに質議応答と討論の時間が30分から90分程度加わります。

○発表された内容は、原則として、本支部発行の「医学哲学と倫理」に発表原稿が掲載されます。

○外来講師のご要望・ご提案がございましたら、お知らせください。

総合部会へは会員だけでなく,一般の方もご参加いただけます.